2015年6月中旬・夜22:50頃
オオヨシキリ♂(Acrocephalus arundinaceus)は「一晩中さえずり続けることもある」そうです。(『山渓フィールドブックス4野鳥』p317より)
湿地帯のアシ原に夜出かけると、確かに大声でギョギョシ、ギョギョシ(行行子)♪と鳴いていました。
姿は見えませんが、鳴いているのは一羽だけのようです。
赤外線の暗視動画に撮りながら、足音を忍ばせて鳴き声に接近します。
昼間だったら柳の梢など目立つ場所で縄張り宣言しています。
▼関連記事暗闇で赤外線投光機が届く範囲を探してみても樹上には見つけられませんでした。
柳の梢でさえずる♪オオヨシキリ♂(野鳥)
夜の塒(ねぐら)はどこかアシ原の茂みに潜んでいるのでしょう。
最後は鳴いているすぐ近くまで行けました。
大声過ぎて、ビデオカメラの内蔵マイクがやや音割れするぐらいです。
明るい昼間なら警戒されてここまで近づくことは出来ないでしょう。
昼も夜も鳴き続けるなんで、おそるべきスタミナです。
そこまでしないと縄張りを守れないのでしょうか?
本当に徹夜するのか、睡眠時間はどれぐらいなのでしょう?
オオヨシキリ♂夜の囀りを声紋解析してみる
背後の用水路の水音がうるさいかも。背後の水田からカエルの合唱も聞こえます。
いつものように、オリジナルのMOV動画ファイル(映像では一番最後)から音声をWAVファイルにデコードしました。
1分間に7小節鳴いていたので、それぞれ切り出してから、スペクトログラムを描いてみました。
あまりきれいな声紋が得られなかったのは、やはり録音距離が近過ぎて音が割れているのですかね?
それでも特徴的な節回しであることは見て分かります。
7小節鳴いている(全体) |
【追記】
ミゾゴイに限らず夏鳥のホトトギス、ヤブサメ、オオヨシキリ、ヒクイナなども渡来初期の夜間に囀ることが知られている。これらの鳥たちは夜間に囀りを行っても夜行性の鳥とは呼ばれない。(『ミゾゴイ:その生態と習性』p137より)
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