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2026/06/22

雪の下に埋めた貯食物を半日後に確認しに来た両目失明のホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月中旬 

早春でもまだ雪深い落葉二次林で、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が越冬する営巣地を自動センサーカメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

発情期に入り、タヌキ家族の様子がいよいよ面白くなってきました。 


シーン1:3/11・午前4:13・気温-4℃(@0:00〜) 
未明に3頭のタヌキ家族が一列縦隊でやって来ました。 
林床の雪面は硬く凍結していて、タヌキが歩いても足が全く潜りません。 

巣口Rの近くに生えた落葉灌木に尿で匂い付けする際の姿勢(片足を上げるかどうか)で性別を見分けると、先行個体が♀で後続(2番目の)個体が♂というペアでした。 

殿しんがりを務める個体だけ、両目が失明しています。 
トレイルカメラが照射する赤外線をタペータム(輝板)がまったく反射しないのです。 
この両目失明個体だけ、巣口Rには立ち寄らずに、ショートカットして左に向かいました。 


シーン2:3/11・午前4:14・気温-4℃(@0:28〜) 
別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。 
先行する両親♀♂は巣口Rを経由し、横の落葉灌木に排尿マーキングしてから、左奥へ立ち去りました。 

興味深いのは、殿しんがりを務める両目失明個体の行動です。 
巣口Rの手前で向きを変えて雪原を突っ切り、前日(約11時間前)の夕方に餌を隠した貯食地点に直行しまし。 



生魚?に雪を被せて埋めた地点がこんもりと盛り上がっているのに、両目失明個体は少しずれた地点の匂いを嗅いでいます。 
やはり、夜目が効かないハンディキャップが出ているのかもしれません。 
視覚だけでなく、嗅覚も鈍っているのかな? 
氷点下の低温のせいで、餌の匂いが薄れているのかもしれません。
貯食物を雪の下から掘り出して食べるのかと思いきや、そのまま両親♀♂の後を追いかけるように立ち去りました。 
どうやら、隠した餌が盗まれていないことを確かめに来ただけのようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
ホンドタヌキが貯食物をいつ食べるのか、興味津々です。

この両目失明個体だけ、夜間限定で個体識別できています。
両親♀♂に対して立場が弱くて常に怯えていて、出歩く際にはいつも最後尾を歩きます。
両親♀♂が産み育てた当歳仔の中で、この個体だけが両目失明というハンディキャップを理由に、縄張りから追い出されずにヘルパーとして留まることを許されている、と今のところは解釈しています。
そして、両目失明のヘルパー個体hの性別は♀だろうと、推測しています。


 つづく→

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