2023年5月上旬・午後15:10頃・晴れ
川沿いの農道(堤防路)で見慣れない野ネズミが仰向けに死んでいました。
トレイルカメラの映像でよく見ているアカネズミやヒメネズミに比べて顔つきが丸っこい印象です。
調べてみると、ハタネズミ(Microtus montebelli)のようです。
関連記事(2ヶ月前の撮影)▶ 雪解け後の農道に現れたハタネズミの掘ったトンネル網
平地(特に農地の近く)で野ネズミを見つけた場合、ハタネズミも考慮に入れる必要があると学びました。
素人目には外傷が認められず、死因が不明です。
殺鼠剤でも撒かれたのでしょうか?
死後間もないらしく、死臭もありません。
腐肉食の掃除屋は1匹のニクバエ科(種名不詳)しか来ていませんでした。
現場では気づかなかったのですが、撮れた写真を拡大すると、死んだハタネズミの耳に小さなアリ(種名不詳)が数匹群がっていました。 (※追記参照)
拾った棒切れで死骸を裏返してみても、死骸の下にシデムシ類は潜り込んでいませんでした。
死骸を採寸するために15cm定規を並べて置くと、ニクバエがそれに止まって前脚を擦り合わせました。(身繕い)
ハタネズミ死骸を裏返して腹面を向けると黄色くて長い門歯が目立ちます。
耳介が小さくて目立ちません。
このとき私は強行軍の後で疲労困憊していたので、ハタネズミの死骸をせっかく見つけたのに、写真と動画で記録しただけです。
今思えば貴重な死骸を解剖して胃内容物を調べたり、頭骨標本を作成したりしたかったのですが、とても余力がありませんでした。
ハタネズミの死骸をそのまま放置するにしても、トレイルカメラを横に設置しておけば、カラスやトビなどのスカベンジャー(あるいは近所のネコ?)が 死骸を食べに来る様子を録画できたかもしれません。
※【追記】
飯島正広、土屋公幸 『リス・ネズミハンドブック』でハタネズミを調べた際に、次の記述を読んで震え上がりました。
耳介に着いているダニの1種であるツツガムシによってリケッチア症が媒介されるので注意が必要だ。(P45より引用)
当地はツツガムシ病という死に至る風土病がかつて猖獗を極めた最上川流域の某地区に近く、私が子供の頃はツツガムシ病について大人から散々脅かされてきたものです。
野ネズミの死骸を素手で触れてはいけません。
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