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2023/11/01

送電塔の天辺で営巣を始めたハシブトガラス♀♂(野鳥)抱卵

 

2023年3月下旬・午後12:45頃・晴れ 

送電塔#KN7に毎年営巣するハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の♀♂つがいを定点観察しています。 



巣に座り込んだ親鳥の尾羽だけが巣材の外に突き出て見えます。 
親鳥♀が抱卵しているのでしょう。 

カメラを下にパンすると、送電塔の中段に設置された巣箱は利用されておらず、空っぽでした。 
巣材の小枝が1本も搬入されていません。 

カラスは大量の小枝を組み合わせて巣作りするのですが、送電塔に持ち込んだ巣材によって感電や漏電事故が起こらないように、電力会社は毎年苦慮しています。 
作りかけの巣を撤去するだけではイタチごっこですし、怒った親鳥カラスがヒト(近隣住民)に対して敵対的・攻撃的になってしまいます。 
抜本的な対策の一つとして、送電線(高圧線)に影響しない鉄塔中段に巣箱を設置する試みが近年増えました。 
しかし天の邪鬼のハシブトガラス♀♂は今季も鉄塔中段の巣箱を使わず、鉄塔の頂点に造巣していました。 
ヒトがなかなか登ってこれない難攻不落の天辺に営巣する方が安心なのでしょう。
電力会社の思惑とは違いますが、ここなら漏電・感電事故は起こらないでしょう。 
ハシブトガラスとヒトがなんとか折り合いをつけて共存できたようです。 



鉄塔から右に伸びる高圧線に、パートナー♂が止まって辺りを油断なく見張っていました。
ときどきカーカー♪と鳴く度に、尾羽が上下にピコピコと動きます。 
充分に離れているせいか、私がしつこくカメラを向けて撮り続けてもハシブトガラス♂は高圧線から飛び去りませんでしたし、私を威嚇してくることもありませんでした。 
幸い当地のカラスは繁殖期でも性格が穏やかです。 
ヒト社会との軋轢が多い都会と違って、カラスがヒトを襲って攻撃するトラブルがニュースになることもありません。 
このままカラスとの良好な関係が続いて欲しいものです。



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