2023年4月上旬〜中旬
小川に架かる丸木橋を伝ってハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)がこの時期は頻繁に渡るようになりました。
シーン0:3/31・午後14:54・(@0:00〜)
明るい日中に偶々撮れた現場の状況です。
穏やかに左から右へ流れる小川に天然の丸木橋のように倒木が架かっています。
シーン1:4/4・午後23:15・(@0:05〜)
自動センサーカメラの起動が遅れ、丸木橋を渡る肝心のシーンは撮れていませんでした。
深夜に左岸で笹薮に覆われた崖を登るハクビシンの後ろ姿が写っていました。
振り返った時に右目が失明している隻眼の個体と判明。
シーン2:4/4・午後23:34・(@0:05〜)
18分後に再びハクビシンが現れ、同じように左岸の崖を登る後ろ姿が撮れました。
今回はカメラを振り返ってくれず、隻眼個体かどうか不明です。
ところがしばらくすると、河畔林から引き返して来たハクビシンが左岸の崖を下りました。
やはり右目を失明した隻眼個体でした。
倒木の対岸の根際をぐるりと回ると、丸木橋を此岸(右岸)に渡りました。
左目しか無い隻眼で立体視が出来ない(不自由)はずなのに、意外に身軽な動きです。
長い尻尾で体のバランスを保っているようです。
シーン3:4/5・午後23:34・(@1:07〜)
翌日も深夜に登場したハクビシンが丸木橋を渡り、左岸の崖を登りました。
対岸の笹藪の奥から白く光る目が見えます。(おそらく隻眼?)
シーン4:4/6・午後15:47・気温23℃(@1:53〜)
野生動物が丸木橋を渡る瞬間をどうしても撮り損ねがちなので、トレイルカメラを反応の早い新機種に交換し、丸木橋を反対側から狙うことにしました。
少し遠くなりますけど、広角で丸木橋を全体から監視できるようになりました。
気温や月齢のデータも表示されるのは便利です。
小川は手前から奥に向かって緩やかに流れていて、数十m先で川の本流に合流します。
シーン5:4/9・午前1:35・気温2℃・(@1:58〜)
万全の対策をしたつもりなのに、またしてもセンサーカメラの起動が間に合わず、丸木橋を渡るシーンは撮れませんでした。
小雪がちらつく深夜に丸木橋を渡り切ったハクビシンが右岸を右に走ってくるところでした。
ハクビシンは暗い夜でも素早く走って丸木橋を渡っているとしか考えられません。
それとも気温の低下(寒の戻り)で電池の電圧も下がってしまい、トレイルカメラの性能が低下したのかもしれません。
特筆すべき点として、白い目が2つ爛々と光って見えました。
つまり今回の個体は隻眼ではなく健常個体でした。
この丸木橋を利用するハクビシンは、少なくとも2頭いることが明らかになりました。
この辺りを縄張りとする♀♂のペアなのでしょうか?
この川の流域ではハクビシンが繁殖していることが分かっていて、昨年は別地点のトレイルカメラに親子と思われる家族群が写っていました。
しかも隻眼個体はトレイルカメラによく写る常連です。
シーン6:4/11・午前0:30・気温2℃・(@2:05〜)
2日後の深夜には、両目が光る健常個体が丸木橋を右から左へ渡りました。
岸辺の崖穴をしばらく物色してから、笹薮の生い茂る左岸に上陸しました。
シーン7:4/12・午前3:42・気温5℃・(@2:41〜)
翌日の未明に登場したハクビシンは、丸木橋を左から右へ渡りました。
上陸後に横を向いた際に、おそらく右目を失明した隻眼個体だろうと分かりました。
シーン8:4/15・午前3:39・気温6℃・(@2:56〜)
3日後も未明に現れました。
丸木橋を右から左へ渡る途中で立ち止まってカメラ目線をくれたおかげで、隻眼の個体と判明。
左岸の笹藪に姿を消しました。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。
今のところハクビシンは深夜にしか現れず、完全な夜行性です。
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