2022年11月中旬
野ネズミ(ノネズミ)に3回目のクルミ給餌実験をした結果です。
シーン0:11/17
里山の斜面に立つカラマツの根元にオニグルミの堅果を新たに40個まとめて置きました。
その日のうちに悪戯好きなニホンザル♀が通りかかり、山盛りにしたオニグルミを崩してしまいした。
しかし猿はクルミを食べたり持ち去ったりしなかったので、1個も減っていないはずです。
シーン1:11/18・午後20:29・気温6℃・(@0:07〜)
関連記事 ▶ 餌場に置いたオニグルミ堅果に悪戯するも食べずに去る若いニホンザル【トレイルカメラ】
野ネズミが給餌場に現れたのは、翌日の晩になってからでした。
下の斜面にオニグルミの堅果が散乱したままになっています。
昼行性のリスが拾いに来るかと期待したのですが、どうやら現れなかったようです。
冷たい秋雨がぱらつく夜に、野ネズミは餌場で選んだクルミの殻の表面にこびりついていた果皮
を毟り取っていました。
ようやく咥えやすくなったクルミを画面の下方に持ち去りました。
しばらくすると(1分25秒後)、貯食を済ませた野ネズミが斜面の下から餌場に戻ってきました。
今度は餌場の下の斜面に転がっていたクルミを選び、右下に運び去りました。
シーン2:11/18・午後20:34・(@0:45〜)
これ以降は、トレイルカメラの取得した気温データは信頼できません。
赤外線の暗視動画を連続で撮影すると、カメラ自体が発熱して気温が異常値を示すからです。
餌場でクルミを選ぶと、下の斜面に運び去りました。
しばらくすると(約1分20秒後)、貯食を済ませた野ネズミが斜面の下からピョンピョン跳んで餌場に帰ってきました。
次もクルミを1個、下に持ち去りました。
画面の下端で立ち止まったのは、持ちにくいクルミをくるくる回して咥え直したのでしょう。
シーン3:11/18・午後20:43・(@1:34〜)
カメラの起動が遅れたようで、野ネズミがカラマツの右横を通って斜面を駆け上がる後ろ姿しか撮れませんでした。
持ち去ったクルミを隠す場所をときどき変えています。
しばらくすると(約1分20秒後)、貯食を済ませた野ネズミが斜面の上から駆け下りて来ました。
カラマツの左側を通って餌場に到着。
クルミ堅果にこびりついていた果皮を齧り取ってはその場に吐き出しています。
重労働のため少しでも荷物を軽量化したいのでしょう。
私がオニグルミ堅果を拾い集めた際に予め果皮も取り除いたつもりだったのですけど、 不十分だったようです。
逆に、果皮が付いたままのオニグルミ果実を丸ごとそのまま与えて、野ネズミの皮剥き行動をしっかり観察するのも面白そうです。
選んだクルミを持ってカラマツの左を通り斜面を駆け上がると、姿を消しました。
シーン4:11/18・午後20:50・(@2:11〜)
またもやカメラの起動が間に合いませんでした。
2分間の動画撮影直後の5秒間の休止中に野ネズミが餌場に戻ってきたと推測されます。
カラマツの右横を通って斜面をジグザグに駆け上がる野ネズミの後ろ姿が写っていました。
シーン5:11/18・午後20:53・(@2:24〜)
給餌場に来た野ネズミがクルミの表面を加工してから、下に運び去りました。
シーン6:11/18・午後20:55・(@3:04〜)
餌場で選んだオニグルミを咥えてカラマツの根元を右に回り込み、斜面を駆け上がりました。
シーン7:11/18・午後21:00・(@3:31〜)
餌場でクルミを選ぶと、前回と同ルートで斜面を駆け上がりクルミを持ち去りました。
2分間の撮影時間内に野ネズミが戻って来ないということは、貯食場所が少し遠いのでしょう。
シーン8:11/18・午後21:03・(@4:00〜)
野ネズミが給餌場でクルミを選んでいる間に、夜行性の冬尺蛾♂が飛来し、左から右へ横切りました。
雨が降っていても元気に飛び回るのですね。
野ネズミはクルミを持って今度は左下へ。
しばらくすると(約1分10秒後)、貯食を終えた野ネズミが左下から餌場に直帰しました。
餌場の下の斜面に転がっていたクルミを見つけて表面を加工している間に録画終了(尻切れトンボ)。
シーン9:11/18・午後21:10・(@4:58〜)
餌場からクルミを咥えて右下へ。
シーン10:11/18・午後21:33・(@5:22〜)
右から餌場に戻って来た野ネズミが、クルミを持って今度は右の斜面を駆け上がりました。
シーン11:11/18・午後21:58・気温10℃(@5:44〜)
撮影間隔がだいぶ開いたので、野ネズミはどこか安全な場所で休憩(食餌?)していたようです。
再び雨が降っています。
カメラの起動が間に合わず、野ネズミがカラマツの右横を通って斜面を駆け上がる後ろ姿しか写っていませんでした。
シーン12:11/18・午後22:08・(@5:54〜)
餌場直下の斜面で野ネズミがクルミを探しています。
見つけたクルミの表面を加工(果皮を除去)してから左に持ち去りました。
シーン13:11/18・午後22:14(@6:22〜)
野ネズミが餌場直下の斜面でクルミを探し回り、落ち葉の下からようやく最後の1個を発見しました。
林床の落ち葉に隠れて肝心の口元が見えませんが、堅果を覆っていた果皮をその場で念入りに取り除いているようです。
表面の加工にしてはあまりにも時間がかかり過ぎているので、もしかするとオニグルミの堅い殻に歯で穴を開けて食べ始めたのでしょうか?
いくら餌場に慣れてきたとは言え、果たして危険な野外で食餌するかな?(油断大敵)
最後は毛繕いをしています。
野ネズミは冷たい雨に濡れても低体温症にならず、元気に活動を続けています。
働き者の野ネズミは、たった一晩で餌場のクルミを全て持ち去りました。
※ 映像が暗い場合は、動画編集時に自動色調補正を施しています。
4日後に給餌場を現場検証すると、オニグルミの堅果を全て持ち去られた後の地面に黒い果皮が多数残されていました。
野ネズミが歯でオニグルミの果皮を細長い筋のように剥いて捨てた跡です。
0 件のコメント:
コメントを投稿