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2023/04/01

帰巣直後のモンスズメバチ♀が巣口を守る門衛と栄養交換【ハイスピード動画】

 



2022年8月上旬・午後・晴れ 

芝生の縁石の横にあるモンスズメバチVespa crabro)の巣穴bを観察しています。 
帰巣するワーカー♀が持ち帰る物(巣材または獲物の肉団子)をしっかり記録するために、三脚を立てて240-fpsのハイスピード動画で繰り返し撮影しています。 
撮影目的とは違うのですが、副産物で面白い行動が記録されていました。 

シーン1:午後14:15頃 
巣穴の入口を狭くしているのは、侵入者に対する防衛力を高めるためでしょう。 
2匹の成虫が巣口ですれ違うのに手間取るほど狭いです。 
外役から帰巣した蜂が巣穴になかなか入れてもらえないことがあるのは、門衛を務めるワーカー♀が巣口を内側からしっかり守っているからです。 
同じコロニー出身の仲間かどうか、巣口で誰何しているのでしょう(触角で確認)。 
巣口を塞いでいた門衛が一旦外に這い出てから帰巣個体の入巣を許し、自分も巣穴に戻ります。 

帰巣直後の外役ワーカー♀と門衛が巣口で熱い口づけを交わすことがありました。 
「行ってらっしゃい」のキスではなく、「おかえりなさい」のキスです。
この行動は栄養交換と呼ばれ、外で採餌してきた花蜜や樹液を吐き戻して門衛に分け与えているのです。 
しかも、この場合は♀同士のキスなので、性的な意味は全くありません。
(ちなみに♀♂間でも栄養交換は行います。♀→♂への吐き戻し給餌)
門衛との栄養交換が済むと巣内には入らず、すぐにまた外役(採餌)に出かけました。


シーン2:午後14:30頃 (@4:06〜) 
今度は三脚を逆向きに設置して、採寸のため縁石に1円玉(直径20mm)を置いてみました。 
ハイスピード動画で撮ったものの、スーパースローの意味がないので、早回しで等倍速に加工しています。 

巣穴から出てきた門衛が巣口付近をウロウロと徘徊しただけで、再び巣穴に戻りました。 
見慣れない異物が突然出現したのに、白く光る硬貨を見ても無害と判断したようです。 




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