2022年9月中旬
里山のスギ林道に設置した自動センサーカメラに最も頻繁に写るのはニホンカモシカ(Capricornis crispus)です。
スギ林にカモシカの食料が豊富にあるとは思えないのですが、歩きやすい通り道(獣道)としてよく利用しているようです。
カモシカは群れではなく単独生活を送り、昼も夜も活動しています。
日に何度も行き来することがありますが、個体識別できていないので、計何頭のカモシカが生息しているのか不明です。
トレイルカメラの写真や動画を元に人工知能(AI)で野生動物の個体識別を自動化してくれたら非常に助かります。
ニホンザルではそのような研究が進んでいるらしいです。
参考:人工知能による野生ニホンザルの個体追跡プログラムを開発 @大阪大学
一刻も早く実用化して欲しいものです。
私の理解では、最初に誰か個体識別の得意な研究者がAIに教え込む必要があるはずですけど、教師なし学習も可能なのかな?
成長しても老化しても個体識別できる安定した特徴をAIは見つけられるでしょうか。
動画だと歩幅や歩き方の微妙な癖なども個体識別の手がかりになりそうです。
シーン1:9/13・午前3:24・気温19℃
深夜に右から左へ横切りました。
林道の左端を歩くので、カメラに近過ぎます。
シーン2:9/13・午後18:26・気温24℃ (日の入り時刻は午後17:54)(@0:08〜)
日没後の晩に、林道を右から左へ横切りました。
林道の真ん中を歩き、タヌキの溜め糞を跨いで行きました。
シーン3:9/15・午前00:11・気温18℃ (@0:18〜)
今回は深夜に林道を左からやって来ました。
対面に見えるスギ大木(胸高直径60.5cm)の右横に生えたコシアブラ幼木の枝葉に顔を擦りつけたようです。
眼下腺マーキングしているカモシカの顔が残念ながら画角の外に見切れてしまいました。
トレイルカメラの設置位置をもっと上にずらせば、溜め糞場sとコシアブラ幼木の両方写るようになるかもしれません。
匂い付けした後は林道を右に立ち去りました。
シーン4:9/16・午後15:45・気温24℃ (@0:59〜)
翌日は明るい午後に画面の下からノッソリと登場しました。
林道脇の斜面(法面)を下りてきたのか、それとも林道の右端を歩いてきたのか、どちらでしょう?
林道を渡ると、コシアブラ幼木の枝葉に顔を擦りつけてから、右に歩き去りました。
コシアブラに眼下腺マーキングするカモシカは特定の個体だけなのか、それとも複数個体が代わる代わるやっているのか、気になります。
シーン5:9/16・午後18:11・気温22℃ (@1:26〜)
2.5時間後の晩に、カモシカが林道を右から左へ通り過ぎました。
同一個体が戻ってきたのかな?
この林道は緩やかな坂になっていて、今回は登ってきたことになります。
前夜にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が林道の真ん中に排便した溜め糞が未だ原形を留めたまま残っています。
センチコガネなどの糞虫が地中に埋める活動が間に合わなかったのでしょう。
カモシカは暗闇の林道でもタヌキの溜め糞を踏まずに毎回しっかり跨いで通り過ぎるのが不思議です。
ニホンカモシカは頭を下げて歩きますから、わざわざ溜め糞を迂回するまでもなく、糞便臭で溜め糞の存在に気づくのでしょう。
シーン6:9/17・午前8:13・気温20℃ (@1:36〜)
朝日が射す林道の真ん中を左から歩いてきたカモシカが、溜め糞場の手前で左に逸れました。
対面のスギ大木の横を通り過ぎたものの、今回はコシアブラ幼木で眼下腺マーキングをしないで右に立ち去りました。
シーン7:9/18・午後12:48・気温29℃ (@1:49〜)
翌日は正午過ぎに登場しました。
林道の真ん中を歩いて右から左へ通過しました。
※ 暗視映像の一部を動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。
逆に、至近距離で白飛びしたパートを暗く加工しました。
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