2022年7月下旬
山中の泉をトレイルカメラ(自動撮影カメラ)で監視していると、日中に飛び回る大型のトンボが頻繁に写るようになりました。
トレイルカメラの映像だけではトンボの種類を見分けられませんが、後日現場入りしたときに改めて自分でも動画を撮り、オニヤンマ♂(Anotogaster sieboldii)と判明しました。(映像公開予定)
昆虫は変温動物なので、トンボが横切ってもトレイルカメラのセンサーは反応しないはずなのに、不思議です。
野鳥など昼行性の恒温動物が飛来したついでに、たまたまオニヤンマ♂が写った訳ではありません。
もしかすると、巡回飛翔を長時間続けるオニヤンマの飛翔筋は激しい運動で発熱しているのでしょうか?
サーモグラフィカメラで撮影してみたいのですが、高嶺の花です。
一方、水場の水面を遊泳するアメンボにはトレイルカメラのセンサーが反応することはありません。
アメンボは小さいですし、代謝も低くて体温が気温以上に上がらないからでしょう。
シーン1:7/26
トレイルカメラが癖のある古い機種なので、昼間の映像は設置直後しか総天然色で記録されません。
オニヤンマ♂は池から流れ出る水路の上空でホバリング(停空飛翔)してから林道の方へ飛び去りました。
しばらくすると戻って来て、池の上空を往復します。
オニヤンマ♂は朝から夕方までひたすら縄張り巡回を繰り返しています。
産卵のために水場に飛来する♀を待ち伏せして、交尾するのが♂の目的です。
池から流れ出た湧き水は、奥にある林道を横切って斜面を下り、沢になります。
オニヤンマ♂はその水路を辿って往復巡回飛翔しているようです。
そのコースだけでなく、水場の奥を通る林道に沿って左右に往復することもあります。
シーン2:7/28 (@0:31〜)
シーン3:7/29 (@0:47〜)
オニヤンマ♂が疲れて休む際には、水面の落枝には止まらず、必ず池畔の灌木から水面に張り出した枝にぶら下がります。
どうやらお気に入りの止まり木が何箇所かあるようです。
止まり木にぶら下がって長時間休んでいるシーンは退屈なので、10倍速の早回し映像に加工しました。
小雨が降り始めると、池の上を飛んで奥の林道の右奥に姿を消し、しばらく戻って来ませんでした。
どこかで雨宿りしているのでしょうか。
戻って来たオニヤンマ♂が池をパトロールしてから、いつもの右岸の止まり木にぶら下がりました。
小雨が降り続いています。
シーン4:7/30 (@2:57〜)
前日と同じ縄張り占有行動を繰り返しています。
空腹になると池の上を飛び、空中で獲物を狩って捕食してるのかもしれませんが、狩りのシーンは一度も撮れていません。
止まり木で休憩中に落ち葉がヒラヒラと舞い落ちると、反応して飛び立ちました。
右岸の灌木に一瞬だけ着陸してすぐにまた離陸したのは、枯葉を獲物と誤認して狩ろうとしたのかな?
同一個体の♂が水場を中心とした縄張りを占有していると思われます。
しかし♂同士の縄張り争いは一度も撮れていません。
関連記事(6日後の撮影)▶ 縄張りの池を守り争うオニヤンマ♂【トレイルカメラ】
雨が本降りになるとパトロール飛翔を止めて雨宿りしているようです。
雨上がりにオニヤンマ♂は活動を再開するのですが、カメラのレンズに水滴が付着してまともな動画が撮れなくなるので、割愛しました。
レンズの水滴が自然乾燥するまで待たないといけません。
ワイパー機能があると便利なのになー。
昼間はオニヤンマ、夜はコウモリが頻繁に飛来するため、この水場に設置したトレイルカメラの電池があっという間に消耗してしまいます。
無駄撮りとは言いませんが、他の野生動物や野鳥が記録できなくなるのは困ります。
(まるで迎撃システムに対するドローンの飽和攻撃みたいです。 )
乾電池ではなくソーラーパネルをトレイルカメラの電源とするオプションもあるのですけど、鬱蒼とした雑木林の山中では十分な日照を確保できない気がします。
高い木に登って樹冠に太陽電池を設置しないといけないでしょう。
沢に小さな水車を設置して水力発電できるかな?
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