2020年11月下旬・午前11:20頃・くもり
おそらくハイタカ(Accipiter nisus)と思われる小型の猛禽が郊外の農地の上空を飛び回っていました。
ヒラヒラという羽ばたきと滑空を交互に繰り返しています。
種類を見分ける識別点である翼の下面の斑紋が逆光でよく見えず残念でした。
そのハイタカに対して、気の強い小鳥がチュンチュン♪と鋭く鳴きながらモビング(擬攻撃)を仕掛けていたので驚きました。
逆に天敵の猛禽に怯えて必死に逃げ惑っていたのかもしれませんが、同一個体が繰り返し戻ってきてハイタカに挑んでいた(ように見えた)ので、モビングだと思いました。
ただし今回の小鳥はハイタカの飛行高度よりも終始低く飛んでいたので、モビング好きなカラスが仕掛ける空中戦ほどの迫力はありませんでした。
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・チョウゲンボウ(野鳥)をモビングするハシボソガラスの空中戦急降下による狩りが得意なハイタカに対して、小鳥が下から飛んで向っていくのはとても勇気のある行動だと思います。
ハイタカの方は特に眼中にないというか、ほとんど相手にしていません。
それでも飛んでいるハイタカを牽制して縄張りから追い払ったように見えました。
残念ながら背景が薄暗い曇り空のために、カメラのAFが飛んでいる被写体にすばやく合焦してくれませんでした。
おまけに、カメラを空に向けても周囲の電線が邪魔です…。
この勇気ある小鳥は、波状に飛ぶことからセキレイ類のような気がします。
川に近いこの辺りでは、ハクセキレイ(Motacilla alba lugens)が優占種です。
動画のクオリティはいまいちですけど、個人的に珍しい出来事なので、忘れないように記録しておきます。
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
手ブレ補正も色調補正も今回は逆効果になるので施しませんでした。
【追記】
私は初め、この猛禽はてっきりチョウゲンボウだろうと思ったのですが、YouTubeのコメント欄にて、The Wildlife Photographerさんから「チョウゲンボウではなくハイタカ」とご指摘いただきましたので訂正しておきます。
That's actually an accipiter nisus, its wings are too broad to be an falco tinnunculus
ハイタカ(Accipiter nisus)を見れたのはこれが生まれて初めてです。
まさか平地で出会えるとは思って無くて、検討する選択肢から外してました。
手元にある図鑑でハイタカを改めて調べてみました。
羽ばたきと滑翔をまじえて直線的に飛び、帆翔して旋回する。(『フィールドのための野鳥図鑑:野山の鳥』p15より引用)
ハイタカは、小鳥類を専門に獲物として狩りをするタカだ。(中略)小鳥たちが警戒の声を出し、おかしいと思ったらハイタカが姿を見せた。鳥たちの行動が急に変化したら、ワシタカ類が現れた確率が高い。(『やまがた野鳥図鑑』p19より引用)
ということは、今回見たセキレイの行動はモビング(擬攻撃)ではなくて、捕食者の出現でパニックになっただけかもしれません。
登場したハクセキレイ(?)が複数個体という可能性もあります。
セキレイのあの飛び方が一番ハイタカに襲われにくい緊急回避法なのかな?
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