2020年8月上旬・午後14:50頃・晴れ
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オオイタドリの葉を舐め回すルリイロハラナガハナアブ♀の謎オオイタドリの葉の表面に吹いている謎の白い粉(うどんこ病の菌糸・胞子?)をルリイロハラナガハナアブの一種♀※が舐めている横で、クロヤマアリ(Formica japonica)のワーカー♀がオオイタドリに訪花して吸蜜しています。
※ おそらくナミルリイロハラナガハナアブ(Xylota amamiensis)またはミヤマルリイロハラナガハナアブ(Xylota coquilletti)
アリがルリイロハラナガハナアブの存在に気づくとその葉に下りてきて、アブを追い払おうと突進を繰り返しました。
アリは視力が悪いはずなので、葉の振動でアブの居所を察知しているのでしょう。
反射神経に優れるアブは、闘牛士のようにアリの攻撃を難なくかわして飛んで逃げ、隣の葉で平然と摂食を続けています。
クロヤマアリ♀の攻撃を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
イタドリの仲間には花蜜だけでなく花外蜜腺もあり、アリがよく群がっています。
オオイタドリを安定した食料源とみなしたアリは、植物を防衛するようになります。
イタドリは蜜を報酬として植食性昆虫の食害から守ってもらうガードマンを雇ったことになります。
つまり、アリとイタドリは共生関係にあります。
ただし、アリは植食性昆虫を特に認識して撃退している訳ではなく、やって来た虫を無差別に追い払っているようです。
今回の場合も、ルリイロハラナガハナアブ♀はオオイタドリの葉そのものを食害している訳ではありません。
ルリイロハラナガハナアブ♀が葉の表面に発生したうどんこ病の白い菌糸・胞子をせっせと食べてくれているのなら、オオイタドリにとって益虫ということになりますから、追い払う必要はなかったのです。 (とばっちり)
もしかすると逆に、ルリイロハラナガハナアブがオオイタドリの葉を歩き回ることで、うどんこ病の感染拡大の一因になっているのかもしれません。
そんなことを言い出したら、歩き回るアリも同罪ですね。
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