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2020/10/13

ヤブガラシの花で吸蜜ホバリングするシタキモモブトスカシバ(蛾)【HD動画&ハイスピード動画】

 

2020年7月下旬・午後12:15頃・晴れ 

郊外の民家の庭先に蔓延るヤブガラシのマント群落でシタキモモブトスカシバMelittia inouei)が訪花していました。 
猛烈な勢いで羽ばたいてホバリング(停空飛翔)しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。
吸蜜中は花に前脚を掛けていても、羽ばたきを止めません。 

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:40〜) 
いつものように、シタキモモブトスカシバは停飛中に毛深い後脚を交互にゆっくり動かして宙を掻いているのが不思議です。 
吸蜜が済むと長い口吻をゼンマイのようにくるくると丸め、次の花へ向かいます。



【追記】
有田豊、池田真澄『擬態する蛾スカシバガ』という素晴らしい本で「行動の擬態」を扱った章を読むと、
オオモモブトスカシバやシタキモモブトスカシバはヤブガラシの花に飛来し、前脚を花にかけて空中で翅をはげしく動かし、ホバリングしながらセイヨウミツバチやマルハナバチ類のように後脚を「く」の字に曲げて交互に動かして、吸蜜しながら花から花へと移動して行く。飛翔しながら後脚を「く」の字に曲げて交互に動かす行動は、ミツバチ類やマルハナバチ類とまったく同じである。 (p74より引用)

更に、欧州産のスカシバ大型種とモンスズメバチの羽音のオシログラフを調べるとよく似ていたそうです。

羽音が捕食者に対してどのように伝わっているかは分からないが、すくなくとも人の耳にはほとんど同じに聞こえる。(p74より)

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