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5本足のベッコウバエ♀はどう身繕いするか?
2019年11月上旬・午後13:50頃
里山の林道沿いに生えたミズナラ幼木の黄葉にベッコウバエ♀(Dryomyza formosa)が乗っていました。
「やれ打つな蠅が手をすり足をする」と小林一茶が俳句に詠んだように、通常ハエは左右3対の足を互いに擦り合わせて身繕いします。
今回のベッコウバエ♀も翅を閉じたまま左右の前足を擦り合わせ身繕いしています。
…と思ったのは私の早とちりで、よく見るとこの個体は怪我したのか左前脚の先が途中から欠損していますね。
前脚同士を擦り合わせることが出来なくなったので、左中脚と右前脚を互いに擦り合わせていました。
「昆虫の本能行動は融通が利かない」というのがファーブルの見解ですけど、身繕いのような基本動作の場合は意外にそうでもない(冗長性がある)のかもしれません。※
ツツジ?幼木の葉に移動すると、今度は後足同士を擦り合わせています。
後脚で腹部の側面を擦ったり、胸背を掻いたり、翅の縁を擦ったりと、体の手入れに余念がありません。
化粧を済ませたベッコウバエ♀が木の葉から飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
翅を広げた瞬間に見えた腹部が黒褐色なので、ようやく♀と判明しました。
近くに獣糞や汚物または樹液が出る木があるのかと思ったのですが、何も見当たりませんでした。
※【追記】
例えば歩行法も5本足の個体は6本足の健常個体とは違っているはずですから、スーパースロー(ハイスピード動画)で撮影したら面白そうです。
ハエはすぐに飛んでしまうので、本格的に調べるなら何か工夫しないといけないでしょう。
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