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2020/05/12

止まり木の空席を巡りカワウ同士で小競り合い(冬の野鳥)



2019年12月中旬・晴れ


▼前回の記事
朝、川岸の倒木に一番乗りしたカワウが羽繕い(冬の野鳥)

カワウPhalacrocorax carbo hanedae)の群れが日中の止まり木として陣取るお気に入りの倒木が混み合ってきました。
空席を巡ってカワウが互いに小競り合いする映像をまとめてみました。

川で潜水漁や水浴を済ませた個体は、川の流れに乗って倒木の横を通り過ぎたり再び引き返して来たりします。
どうやら倒木の上陸地点を見定めているようです。
やがて倒木の空席を目掛けて川面からヒョイと飛び乗ると、先客と鳴き交わして挨拶しました。
カワウの鳴き声はお世辞にも美声とは言えませんが、太古の恐竜はきっとこんな鳴き声だったろうと想像します。
対岸にブラインドを張って隠し撮りしたおかげで、カワウが小声で鳴く声もよく聞こえ、迫力満点です。

カワウは水掻きのついた足で不器用ながらも多少は木登りが可能です。
斜めに倒れた木を少し登って互いに間隔を開けます。(ソーシャル・ディスタンス!)
濡れた羽根の水気を切るために倒木上で激しく羽ばたいたり、翼を大きく広げて日光浴したりしても、隣の個体にぶつからない間隔になっています。

やがて倒木が混んでくると、列に割り込もうとする新入りに対して先客が鳴いて威嚇・抗議したり嘴で牽制して追い払ったりすることがありました。
カワウの群れ内に力関係(つつきの順位制)があるのかどうか、個体識別して調べてみたいものです。
私が終日眺めていた限りでは、強い個体が止まり木でベストな場所を占めるというよりも、単純に早い者勝ちのような気がします。
軽い小競り合い(威嚇・牽制)になっても本気の喧嘩にはなりませんでした。
倒木に一旦飛び乗ってしまえば、隣の先客が鳴いて抗議(?)しても平然としています。
敵対的な場所取り争いではなく、顔馴染み同士がただ挨拶しているだけかもしれません。

個体によって倒木への上陸に得手不得手があるのが面白く思いました。
下手糞な個体は川面で倒木に近づき過ぎてしまい、逆に上陸が困難になっていました。
もたもたしていると倒木上の先客から威嚇され、倒木の下を何度もくぐり川面を右往左往することになります。
上陸上手な個体は、必ず上流から川の流れに乗って倒木へ近づくと川面から倒木上の空席へスムーズに飛び乗ります。
一番上手かった個体は、倒木からかなり離れた上流地点の川面から斜め前方に勢いよく飛び上がり、倒木の最高点に一発で着地しました。
おそらく経験豊富な成鳥なのでしょう。
あまりにも見事なので、1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

昼間この倒木に並んで休む最大7羽のカワウは血縁関係のある家族群なのかな?
群れには成鳥と若鳥が居ます。
個体識別して長期観察してみたいものです。

カワウとカルガモが倒木の周囲で行水するシーンも撮れていたので、2種の水浴法の違いを見比べてください。
カワウが止まり木で脱糞するシーンもありました。


※ ブラインド使用で隠し撮り。
動画編集時に音量を強制的に上げています。(音声の正規化)

つづく→川岸の止まり木でカワウに遠慮するカルガモ(冬の野鳥)


カワウ5(野鳥)@倒木+羽繕い+羽根乾燥
カワウ5(野鳥)@倒木
カワウ4(野鳥)@倒木+羽繕い

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