ページ

2020/05/27

ガガイモ種子の風散布を実演してみる





2019年12月中旬・午後14:10頃・晴れ

私が農道を歩いていると、白い綿毛がフワフワと眼の前を飛んで横切りました。
ガガイモの種子だ!とピンと来て辺りを見回すと案の定、道端の斜面に生えた落葉灌木に絡みついた蔓にガガイモの実(袋果たいか)が多数ぶら下がっていました。

この日は快晴で、ガガイモ種子の冠毛がよく乾燥して開いていました。
しかし残念ながら風が弱くて、種子が自然に飛ばされる様子を撮影することができませんでした。
仕方がないので、ガガイモ種子の風散布を自分で実演してみます。
開裂した隙間から白い綿毛(冠毛)が覗いている実を選んで採取しました。
(蔓は細くても丈夫なので引き千切れません。蔓を切るにはナイフが必要でした。)

実の中に詰まった冠毛付きの種子を手でほぐして外に取り出し、息を吹きかけて種子の風散布を実演してみました。
開いた軽い冠毛に風を受けると、パラシュートのように飛ばされて行きます。
こうして新天地に分布を広げるのがガガイモの戦略です。
ガガイモ種子の冠毛は、伝説のケサランパサランを彷彿とさせます。

ちなみにガガイモの蔓が巻き付いていた落葉灌木は、枝に核果が実ったウルシ科の何かと、もう1本は樹種不明です。




ガガイモ袋果+冠毛種子

ガガイモ実+冠毛種子
ガガイモ袋果+冠毛種子
ガガイモ実+冠毛種子

開裂するも冠毛の乾燥が不十分な実
ウルシ?灌木に蔓が巻き付いて育ったガガイモの実
ガガイモ冠毛種子@手のひら
採集後の実を採寸
冠毛付きの種子をほぐして採寸

ガガイモ実:種子散布後
ガガイモ実:種子散布後
ガガイモ実:種子散布後


3ヶ月前に別の場所で撮った写真ですが、開裂する前の未熟なガガイモの実(袋果)を以下に載せておきます。

2019年9月下旬 @郊外の歩道と畑の間の柵






【追記】
多田多恵子『“飛ぶ・くっつく”タネのデザイン』によると、
キョウチクトウ科の植物のタネも極細の毛を広げる。形は似ていてもキク科とは異なり、こちらは種子の一部が毛に変化したもので「種髪しゅはつ」と呼ぶ。
(ガガイモは:しぐま註)極細の種髪が扁平な種子をふんわり包み込み、直径は約6cm、種子も軽いので空気の粘性抵抗力が強く働き、降下速度は(中略)平均毎秒21cm、軽くあおぐだけでいつまでも宙に浮いている。  (『このは No.3 ユニークな日本の生きもの 』p55より引用)

0 件のコメント:

コメントを投稿