送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#10
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巣箱のある送電塔で鳴き続けるハシブトガラスの親鳥(野鳥)
2019年5月下旬・午前10:08〜10:38
ハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)の親鳥♀♂が共稼ぎで巣箱に通って雛鳥に代わる代わる給餌するシーンをまとめてみました。
雛が未だ小さいので、給餌の頻度は低いようです。
シーン1:
採食から巣に戻ってきた親鳥は、食料を詰め込んだ喉袋が大きく膨らんでいます。餌乞いした2羽の雛に口移しで給餌しました。
この後、どうやら雛が排泄した糞を親鳥が食べたようです。
もう少し雛が育つと、親鳥は雛の糞を巣の外へマメに捨てに行くのですけど、この親鳥は出巣せずにそのまま雛の横で付き添っています。(抱雛?)
中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』によると、
・鳥の下嘴の骨格はVの字になっていて、その間が皮で覆われています。カラスの場合はその皮がとてもよく伸びるので、思いのほかたくさんの食べ物を詰め込むことができます。
・食べ物を蓄える皮の部分は、嘴が大きいブトはかなり伸びますが、嘴た小さくて細いボソの場合はそれほど伸びないので、あまりたくさん詰め込むことができません。(中略)おそらくブトの半分以下しか詰め込めないでしょうけれど。(p83-84より引用)
シーン2:(@1:50〜)
在巣の親鳥(おそらく♀)が左を向いてカー♪と一声だけ発しました。下段の鉄骨に止まっていたもう1羽の親鳥(おそらく♂)が飛び上がって帰巣すると、巣内の雛が振動で気付いて盛んに餌乞いを始めました。
送電塔の鉄骨から鉄骨へピョンピョン跳ねるようにして入巣した親鳥♂は喉袋が膨らんでいます。
甲斐甲斐しく雛に給餌していますが、鉄骨の陰でよく見えません。
続けて今度も食糞したようです。
巣から左へ鳴きながら飛び去った親鳥♂の喉袋が少し膨らんでたのは、雛の排泄した糞を捨てに行くからかな?(排糞行動)
シーン3:(@3:47〜)
いつの間にか、親鳥が♀♂共に巣を留守にしています。やがて右下より飛来した親鳥(おそらく♀)が帰巣しました。
例によって喉袋が大きく膨らんでいます。
ホッピングで巣箱に入ると、雛に給餌しました。
食後の雛が排泄した糞を今回も食べ(食糞)、そのまま雛に付き添って面倒を見ています。
次にもう1羽の親鳥(おそらく♂)も帰巣しました。(@7:00)
雛に給餌すると、雛の糞を喉袋に入れて外に捨てに行きました。
巣に残った親鳥♀が左を向いてカーカー♪鳴いています。
つづく→#11
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