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2017/07/30

車体や窓に映った鏡像に戦いを挑むクマバチ♂



2017年5月中旬

繁殖期になるとクマバチ♂は各自で縄張りを張り、ホバリング(停空飛翔)しながら交尾相手の♀を待ち構えます。
縄張りに他の虫が飛んで来ると雄蜂はすぐに高速で飛んで行き、クマバチ♀でなければ追い払う習性があります。
そのためにクマバチの雄蜂は複眼が♀よりも大きく発達しているのです。

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郊外の駐車場で、キムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)が停めた車のボディーに繰り返しぶつかっていました。
この辺りで縄張りを張っている♂が車体に映った自分の姿(鏡像)に反応しているようです。
ナルシストという訳ではなく、おそらくライバル♂と誤認して追い払いに行ったか、あるいは♀と誤認し交尾しようと向かって行ったのでしょう。
黒光りする車体に何度もコツンとぶつかっています。
シルバーの車種ではドアミラーに少し興味を示し、窓ガラスに自らぶつかりました。

クマバチの興味深い鏡像反応を動画に記録できて、久々にとても興奮しました。
ハイスピード動画に撮れば良かったですね。

普段はもっと高いところでホバリングしているので、こんな低く飛んでいること自体、珍しく思いました。
姿見のような大きな鏡を野外に設置したら、面白そうです。


ちなみに蜂ではないのですが、吸血性のアカウシアブは車の温かい排気カスに含まれる二酸化炭素(CO2)に誘引されることが知られています。

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今回のクマバチの行動も車から出る化学的な誘引物質(フェロモン様物質)がもたらした可能性もありそうです。
駐車していた車はアイドリング中ではなく、排気ガスも出していませんでした。
やはり鏡を用いた実験で追試が必要ですね。


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