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2016/11/14

軒下の巣で扇風行動するコガタスズメバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】



2016年7月下旬・午後15:51〜15:58

農村部の民家の軒下(西向き)にコガタスズメバチVespa analis insularis)の巣を見つけました。
外皮は屋根の垂木に吊り下げられていました。
古釘や錆びてグニャグニャの針金にも固定されているのは最近本で読んだ通りでした。

(コガタスズメバチの)巣の多くは上部および背面で建物に付着しており、クギや電線などの突起物を利用して作られることが多い。(『都市のスズメバチ』p40より)

外皮下面に開いた巣口の奥に門衛や内役ワーカーの姿が見えます。

帰巣したワーカー♀が一度巣内に入ってからすぐ出てくると、巣口のすぐ横の外皮上で扇風行動を始めました。
頭は巣口とは逆を向いているので、外気を巣内に送り込んで換気しているようです。
なぜかすぐに扇風行動を止めてしまい、巣内に戻りました。
気温を測ると31℃でした。

巣に出入りする蜂を撮っていると、さっきと同じ手順で扇風行動が始まりました。
帰巣したワーカーが一旦巣内に入ってからすぐに外皮に出て来て、巣口のすぐ上で扇風行動を開始。
扇風行動があまり長続きせずにすぐ止めて入巣するのも同じでした。

再び始めた扇風行動を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@1:57〜5:58)
外皮に掴まったまま激しく羽ばたく様子がよく見えます。
しばらくすると扇風を止め、方向転換すると巣内に戻りました。
扇風役を務める個体はどのような判断で扇風を止めるのですかね?
単に疲れたから?
それとも巣内から「涼しくなったからもういいよ」との信号が発せられるのでしょうか?
扇風行動の前後で巣内温度が実際にどれぐらい下がるのか測定してみたいものです。

扇風役が巣に戻った直後に別個体のワーカー♀が帰巣しました。
背面からでは口元が見えないので、狩りの帰りか巣材集めの帰りなのか不明です。



つづく→コガタスズメバチ♀2匹同時の扇風行動


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