ページ

2016/02/07

コウスベリケンモン(蛾)幼虫の歩行と防御姿勢



2015年10月中旬

河川敷の橋の下で舗装された道を毛虫がモコモコと横断していました。

毛虫を転がすと丸まって防御姿勢をとり、擬死(死んだふり)しました。
もし毒毛をもっていると素手で触れるのはかぶれそうなので、拾った小石で間接的に触りました。
しばらくすると警戒を解き、体を伸ばすと徘徊を再開します。
採寸する代わりに左手の人差し指を並べて写し込んでみました。
爪先で毛虫を軽く弾いて転がすとまた丸まって防御姿勢になります。
この状態で強風に吹かれると、コロコロと路上を転がりました。(映像撮れず)

薄褐色の毛の所々(腹部の各体節の背面など)に黒い毛束が混じっています。
特徴的な毛虫なので、帰ってからすぐ同定できるかと思いきや、意外にも難問でした。
イモムシハンドブックや幼虫サイトで絵合わせしても見当たりません。
食草が分からないので飼育は無理だと思い、採集せずにスルーしてしまいました。
なんとなく、ヒトリガ科の一種ですかね?

いつもお世話になっている「不明幼虫の問い合わせのための画像掲示板」に投稿して問い合わせてみたところ、ATSさんよりコウスベリケンモンAnacronicta caliginea)の幼虫だろうとご教示頂きました。
幼虫はススキを食草とするそうで、ヤガ科から新しく別れたケンモンガ科に属するらしい。

ケンモンガ科ですが、最新の図鑑である「日本産蛾類標準図鑑(学習研究社 2011)」ではヤガ科ウスベリケンモン亜科に戻っています。(ATSさんのコメント)


0 件のコメント:

コメントを投稿