2015年9月下旬
農業用水路沿いの草むらに咲いたノダケの群落でコガタスズメバチ♀(Vespa analis insularis)とセスジハリバエ(Tachina nupta)が訪花していました。
テーブル状の同じ花序で歩き回りながら吸蜜しています。
目障りなハエをスズメバチが押し出したり払い除けたりする小競り合いも何度か見られましたが、敏捷で図太いハエはすぐに舞い戻ります。
最後に花から飛び立ったコガタスズメバチが黒いカメラに向かってホバリングしてきたので少し焦りました。
ハエのせいでコガタスズメバチは少し苛立っていたのかもしれません。
羽音がいかにも恐ろしげですけど、ゆっくり後退すれば刺されることはありません。(スズメバチを手で払い除ける動きはくれぐれも厳禁です)
関連記事(同所同時期の撮影)▶ ノダケの花蜜を吸うヒメスズメバチ♂
【追記】
ノダケなど一部のセリ科植物はスズメバチ媒花であることを示す研究結果が報告されました。
スズメバチ類に受粉される新たな植物の発見――典型的なジェネラリスト植物であるセリ科における特殊化した送粉様式―― (日本語によるプレスリリース)MOCHIZUKI, Ko. Hunt and pollinate: Hornet pollination of the putative generalist genus Angelica. Ecology, 2024, e4311.(Open Access)
この論文を読んで私も再度ノダケの訪花昆虫を観察し直したくなったのですが、当時の貴重なノダケ群落は草刈りで消失していました。
それ以来、フィールドで探し歩いてもノダケの花を見つけることができていません。
0 件のコメント:
コメントを投稿