2015年6月上旬・室温23→22℃
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マイマイガ幼虫(蛾)に寄生したサムライコマユバチの繭塊
雑木林の下草(クヌギの幹に伸びた蔓性植物)にマイマイガ(Lymantria dispar japonica)幼虫と寄生蜂の繭塊を見つけました。
羽化してくる寄生蜂を調べるために、採集して飼育することにしました。
同じ葉の表面と裏面に2組の寄主と繭塊が付いていたので、葉を切り離して別々に隔離しました。
以下の記録では、葉表に居た寄主と繭塊に注目します。
3日後の朝、微小の蜂が羽化していました。
6年前に飼育したときに得られた寄生蜂と似ているかもしれません。(二次寄生蜂かも?)
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マイマイガと二次寄生蜂
寄生蜂が繭から羽化する瞬間を動画に記録するのが一つ目の目標です。
羽化の前兆が不明なので、取り敢えず10秒間隔のインターバル撮影で監視してみることにしました。
すると1匹の寄生蜂が羽化しました。
夜22:02、白い繭の端が開き始めました。
22:03には蜂の黒い頭部が見え始め、次のコマ(10秒後)では既に羽化脱出した寄生蜂が繭から離れた位置に写っていました。
やはり羽化は一瞬なので、インターバル撮影ではなく動画で記録すべきだと分かりました。
引き続き、繭塊を10倍速の動画で夜通し監視・録画しました。
続々と寄生蜂が羽化してきました。
毛虫の下に隠れている繭からも羽化しました。
羽化の予兆は外から見て全く分かりません。
寄主(マイマイガ幼虫)は下半身で繭塊に覆い被さるような姿勢のまま静止しています。
その胸部第2〜3節辺りだけ妙な(不自然な)蠕動が認められました。
まさにその体節の背面および側面に付着している白い米粒のような物はヤドリバエの卵なのかな?
寄主の体内で寄生蜂とはまた異なる寄生者が跳梁跋扈しているようです。
予想通り、後にこの寄主からヤドリバエ終齢幼虫が1匹脱出してきました。(映像なし)
栄養不足だったようで、とても小さな蛆虫でした。(容器内で小さな囲蛹になったものの、成虫は羽化せず。)
▼つづく
マイマイガ(蛾)幼虫の二次寄生蜂(Acrolyta sp.)
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