2026年5月下旬・午後14:05頃・晴れ
郊外の住宅地で物置小屋の錆びたトタン屋根にスズメ(Passer montanus)の親子が留まっていました。
頬の黒斑が濃いのが成鳥で、巣立ったばかりの幼鳥は頬の黒斑が薄くて嘴の縁が黄色いのが特徴です。
横に立つサクランボの庭木に果実が鈴なりに実り、赤く熟した落果や種子がトタン屋根にたくさん散乱しています。
親鳥のスズメがサクランボの赤い落果を食べていました。
ムクドリと違って体の小さなスズメは、サクランボ果実を丸呑みにするのではなく、果肉だけを啄んでいます。
その近くで空腹の幼鳥が翼を小刻みに震わせて餌乞いしています。
餌乞いに特有の鳴き声を発しているはずですが、カメラに対して後ろ向きですし、遠くから撮影していたので聞き取れませんでした。
周囲でチュンチュン♪とにぎやかに鳴いているのは、別個体のスズメたちです。
幼鳥はすぐ横に落ちていたサクランボの種子を見つけると、興味を持ってつついてみたのの、餌ではないと悟って食べませんでした。
幼鳥が駆け寄ると、親鳥は食べ残しのサクランボ落果を幼鳥とシェアして一緒に食べ始めました。
親子で交互にサクランボの果肉を啄んでいます。
やがて親鳥がそのサクランボ落果を丸ごと咥えると、器用に果肉だけを食べています。
それを見て横の幼鳥が餌乞い(給餌の催促)を再開しました。
スズメの親鳥は幼鳥にサクランボの食べ方を教えているようです。
親鳥がその場に落とした食べ残しのサクランボを幼鳥がもらって食べ始めました。
幼鳥も教わった通りにサクランボ熟果を丸ごと咥え、果肉だけをちびちび食べています。
その間に親鳥はホッピングでトタン屋根を下り、幼鳥から離れて行きました。
最後に幼鳥は、食べかけのサクランボ果実を咥えて飛び去りました。
【考察】
初夏に核果が実るサクランボの種子散布の戦略は、被食型の動物散布です。
スズメはサクランボ核果の果肉だけをついばみ種を捨てるので、普通はサクランボの種子散布者ではありません。
しかし今回の事例では、スズメの幼鳥が食べかけたサクランボの果実を持ち去ったので、母樹から離れる種子散布を助けたことになります。
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