2024年12月中旬〜下旬
シーン1:12/19・午前9:13・くもり・気温3℃(@0:00〜)
この記事の主役は、ニホンザルではなくカラスです。
カキノキに登っていたニホンザルの母子が樹上から下り始めました。
慎重な母親♀はカキノキの横枝から跳び下りず、隣接する蔓と落葉灌木(樹種不明)を伝って地上へ降りるようです。
これは前回と同じ経路です。
後から追いかけてきた子猿が途中で母親♀の腰に跳び乗りました。
母猿は子猿をおんぶしたまま、雪原を手前歩き去りました。
カキノキの下の雪面に佇んでいたハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)が、立ち去るニホンザルの母子を見送ると、落柿を啄み始めました。
1.5倍に拡大してよく見ると、このハシブトガラス個体は熟柿の果肉の欠片を咥えたまま左へ少し歩き(ウォーキング)、ヤマグワの落葉灌木の根本に埋めて隠しました!
貯食後のカラスは、果汁で汚れた嘴を雪面に擦りつけて拭いました。
周囲に積もった雪や落ち葉を少し集めて貯食物の穴にかぶせて、隠蔽工作しています。
貯食作業に満足したハシブトガラスは、雪原を手前に少し歩き、落柿の拾い食いを再開しました。(死角で見えない)
別個体のハシブトガラスがどこか近くから澄んだ声でカーカー♪鳴く声が聞こえます。
シーン2:12/21・午前9:58・晴れ・気温9℃(@1:21〜)
2日後も同様のシーンが撮れていました。
ニホンザルの群れがカキノキの下の雪面で落果を拾い食いしています。
奥の雪原を左から(飛び跳ねるようにホッピングで)歩いてきたカラスが落柿を咥えると、奥のスギ林縁に持ち去りました。
雪原に座って採食中のニホンザルたちは、そんなカラスを横で見ていただけで、追い払ったりしませんでした。
カラスは猿の群れから離れた安全な場所に運んでから落柿を食べたのか、それとも落葉灌木の根本に埋めて念入りに隠したのか(貯食行動)、定かではありません。
カメラから遠い上に、手前の落葉灌木の陰になって、しっかり観察できないのです。
しかも、肝心なときに1頭のニホンザルが撮影の邪魔をしました。
カラスは、もう一つ別な落柿を雪面から拾い上げると、奥に運んで行きました。(@1:55〜)
このカラス個体はハシブトガラスではなく、ハシボソガラス(Corvus corone)かもしれません。(遠くて見分けにくい)
その間に、サルが雪面から拾ったカキノキ落果を口に咥えたまま、手前に走って来ました。
トレイルカメラを固定したオニグルミの樹上によじ登ると、興味津々で調べています。
雨よけ庇をいたずらしている物音がガサゴソ聞こえます。
(雨よけを手を使って横にずらしてしまいました。)
悪戯サルが小声で鳴き♪、監視カメラを覗き込む顔がちらっと写りました。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
餌が乏しい初冬に、カキノキ果実という限られた餌資源を巡って異種間(ニホンザルvsカラス)の競争が繰り広げられています。
餌場での力関係は、カラスよりもニホンザルの方が優位にあるようです。
今回、カラスを追い払うニホンザル個体はいませんでした。
関連記事(同所同時期の撮影)▶ 初冬に雪国のニホンザルがカキノキの熟果を巡ってハシブトガラスの群れを追い払う【野鳥:トレイルカメラ】占有行動
直接的な攻撃を受けなくても、カラスはニホンザルが近くにいると遠慮しています。
シーン1はどう見ても貯食行動です。
満腹状態のハシブトガラスが、競合するニホンザルに餌を全部食べられないように、美味しそうな落柿の一部を隠したのかもしれません。
落果を丸ごと1個隠すのなら分かるのですが、果肉のわずかな欠片をわざわざ手間ひまかけて雪の下に埋めて隠すのが不思議です。
カラスが普段隠す餌は、クルミの実(堅果)やパンなど乾いた餌です。
甘くて腐りやすいカキノキ液果を貯食しても長期保存できるとは思えないのですが、雪の下に埋めれば腐らずに冷蔵保存できることを雪国のカラスは知っているのかもしれません。
同一個体のカラスが、隠した餌を後で掘り出して食べる様子は、残念ながら撮れていませんでした。
(その貯食物を別個体のカラスが食べたら、盗み行動になります。)
もし埋めた果肉に種子(柿の種)が含まれていて、カラスが後で食べるのを忘れたら、カキノキの種子散布に貢献したことになります。(貯食型の動物散布)
カキノキの果実(柿の実)は液果ですから、被食型の動物散布される、というのが定説です。
定説に反した証拠映像が撮れたかもしれません。
シーン2のカラスは貯食行動ではなく、ニホンザルから少し離れた位置に落果を運んでから安全な場所で食べただけかもしれません。
つづく→
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