2024年6月下旬・午前11:00頃・晴れ・気温24℃
ニホンアナグマ(Meles anakuma)の母子家族が転入してきた営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。
昼前に3匹の幼獣と母親♀が巣外で活動していました。
幼獣が兄弟姉妹で格闘遊びを繰り広げたり、木漏れ日が眩しい林床で採食したりしている間に、母親♀は近くにいる幼獣に毛繕いしてやっています。
突然、遠くから乾いた銃声が一発響きました。
田畑に出没した野生動物(ニホンザルやニホンイノシシ)を追い払うために、誰か近隣住民が空砲を撃ったり爆竹を鳴らしたりしたのでしょう。
それを聞いた途端に、3匹の幼獣は全員が巣穴Lに慌てて逃げ込みました。
その一方、ここで生まれ育った母親♀は空砲の破裂音に対してすっかり馴れが生じてしまっていて(ただの虚仮威し であることを学習していて)、全く平気で巣外に留まっています。
空砲を聞いた母親♀が幼獣に対して咄嗟に「巣穴に入れ!」と命じる警戒声を発した訳ではないので、幼獣が巣穴に避難した反応は空砲音に対する生得的な本能行動と言えそうです。
しばらくすると、警戒を解いた幼獣が巣外に出てきました。
最初に近寄ってきた個体の体を母親♀が舐めてやり(対他毛繕い)、安心させています。
※ 空砲や鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
【追記】
今回聞こえた単発の破裂音は、もしかすると空砲ではなくて車やバイクのバックファイアー(アフターファイヤー)だったのかもしれません。
しかし現場は車道から遠く離れた林内なので、エンジン音などは聞き取れませんでした。
音量を上げてじっくり聞き直すと、問題の破裂音は単発ではなく減衰しながら3発ぐらい連続していますね。
反響(エコー)でしょうか。
つづく→
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