2024年5月下旬
シーン0:5/21・午後12:49・晴れ・気温22℃(@0:00〜)
明るい日中に撮れた現場の状況です。
里山でスギと雑木の混交林に残されたニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr2を見張っています。
基本的に画面の左から右へ向かって上り坂の斜面なのですが、溜め糞場sr2の付近はやや平坦な地形になっています。
画面の左右および前後を通る獣道の交差点になっています。
シーン1:5/23・午後23:42・気温17℃(@0:04〜)
獣道を左から来たカモシカが立ち止まって腰を深く落とし、長々と排尿を始めました。
排尿姿勢から性別が♀と判明しました。
♀の排尿姿勢をしっかり真横から撮れたのは、初めてかもしれません。
(例外もあるらしいのですが、通常♂の排尿姿勢は、♀よりも浅く屈みます。)
手前に生えた数本の細い灌木が邪魔で、尿道から出ている小便は残念ながら見えません。
音量を上げても、小便の音は聞こえませんでした。
カモシカ♀は右に数歩移動すると、方向転換してカメラに尻を向け、今度は排便を開始。
排便姿勢は排尿姿勢ほど腰を深く落としませんでした。
肛門から糞粒を連続して排泄しています。
下痢便ではないのですが、水分も一緒に排泄しています。
手前に生えた雑草(稚樹?)が邪魔で、下草を刈りたくなります。
録画時間を2分に延長してもまだ短かく、途中で打ち切られてしまいました。
シーン2:5/23・午後23:44(@1:04〜)
監視カメラが次に起動したときには、溜め糞場sr2の奥に自生するエゾユズリハの群落で枝葉に顔を擦り付けていました。
眼下腺の分泌液で匂い付けして縄張りを宣言しているのです。
手前に張られたクモの糸が光って目障りですね。
様々な行動レパートリーを一気に見せてくれたニホンカモシカ♀は、緩斜面を登りながら右へゆっくり歩き去りました。
シーン3:5/27・午前1:41・気温14℃(@2:36〜)
4日後の深夜に監視カメラが起動しました。
直前のシーンと見比べると分かるのですが、画面中央の林床に黒々とした新しい溜め糞が増えていました。
どうやら、昼間にカモシカが排便に来たようです。
残念ながら撮り損ねてしまいました。
この時期は昼間に風が強く吹くために、トレイルカメラの誤作動が頻発します。
無駄撮りを減らすために、夜間のみの監視にタイマー設定していたのが仇となりました。
画面の下(手前)から獣道を通ってカモシカが登場しました。
角が未発達なことから、幼獣のようです。
立ち止まって林床に残された新鮮な溜め糞の匂いを嗅ぎました。
そのままカメラに尻を向けたまま、排泄を開始。
初めは肛門から水分を排出し、続いて糞粒を排泄しました。
カモシカ幼獣は、そのまま奥へと立ち去りました。
小便してくれないと、私には性別を見分けられません。
シーン3では、真夜中なのにホトトギス♂(Cuculus poliocephalus)が鳴いていました。
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
ホトトギス♂が繁殖期の山林で囀り を昼も夜も鳴き続けるのは、別に珍しいことではないのだそうです。
縄張りを宣言し、ホトトギス♀にアピールしているのです。
【考察】
今回の動画で別々に登場したカモシカ♀と幼獣はおそらく親子でしょう。
母子で同じ溜め糞場sr2を共有しているという証拠映像が撮れました。
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