前回の記事:▶ 路上でクリの落果を拾い食いするニホンザルの群れ
2023年10月上旬・午後12:50・晴れ
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:14〜)
奥から来た若い個体が両手にクリを拾ったまま後足で立ち上がり、ヒョコヒョコと2〜3mほど二足歩行したのです。
もしかすると左手を捻挫かなにか怪我していて、痛いから着地しないようにかばいながら3本足で歩いている状態から立ち上がったのかと初めは思いました。
しかし、そうではなく、「両手に花」ならぬ「両手に栗」の状態だったのでしょう。
ニホンザルは普通、食べきれない餌を頬袋に詰めて運びますが、今回は両手も食べ物を握っていて歩きにくかったので、直立二足歩行に切り替えたようです。
「野生のニホンザルが直立二足歩行するのは、どういう時か? 例えば、警戒時に視線を高くして遠くの仲間や天敵の様子を伺うとき、などが考えられる。他にはどんな場合に立ち上がって歩くのか?」とPerplexity AIに質問してみると、以下の回答を得ました。
(32個の出典URLリンクは割愛)
野生のニホンザルが直立二足歩行をする状況は限られており、通常は四足歩行を主な移動手段としています。しかし、特定の状況下では直立二足歩行を行うことがあります。
## 直立二足歩行の状況
**1. 警戒時の視界確保**
ご指摘の通り、警戒時に視線を高くして遠くの仲間や天敵の様子を伺う際に直立二足歩行をすることがあります。これは、より広い視野を確保し、潜在的な危険を素早く察知するためです。
**2. 水辺での移動**
浅い水域を渡る際に、直立二足歩行をすることがあります。これは体の大部分を水面上に保ち、毛皮が濡れるのを最小限に抑えるためです。
**3. 食物の運搬**
両手に食物を持って短距離を移動する際に、直立二足歩行をすることがあります。これにより、手を自由に使って食物を運びながら移動できます。
**4. 威嚇行動**
群れの中での順位争いや、他の動物との対峙時に、一時的に直立姿勢をとることがあります。これは自身をより大きく見せ、相手を威嚇するためです。
**5. 好奇心からの探索**
新しい環境や物体に遭遇した際、より詳しく観察するために一時的に立ち上がることがあります。これは、周囲の状況をより良く把握するためです。
**6. 人間の影響**
人間との接触が多い地域では、餌付けなどの影響で、短時間の直立二足歩行を学習することがあります。しかし、これは自然な行動ではありません[1][3]。
## 二足歩行の限界
ニホンザルの身体構造は、本質的に二足歩行に適していません。彼らの解剖学的特徴は、四足歩行と木登りに適応しています[1][3]。そのため、直立二足歩行は一時的なものであり、長距離や長時間の移動には使用されません。 研究によると、ニホンザルは訓練によって二足歩行の能力を向上させることができますが、これは自然な行動ではありません[3]。野生のニホンザルにとって、直立二足歩行は特定の状況下での一時的な行動であり、主要な移動手段ではないのです。
この中で、今回のニホンザル個体は「3. 食物の運搬」 のために直立二足歩行したと考えられます。
ヒトの祖先が直立二足歩行を始めた進化の過程にどうしても思いを馳せてしまいますが、ニホンザルは類人猿でもヒトの祖先でもないので、単純な比較は出来ません。
狩猟採集を始めた原始人が食料をたくさん持ち帰るために手に持って立ち上がり二足歩行を始めた、というシナリオは正しくありません。
猿人(アウストラロピテクス)が二足歩行を始めたのが先で、その後で原人(ホモ・エレクトス)が石器や火を使い始め、狩猟採集の生活をするようになったというのが現在の定説です。
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