2023年8月下旬・午後14:05頃・晴れ
平地の二次林で枯れかけの灌木(樹種不明:ミズキ? オニグルミ?)に巻き付いた木質の太い蔓(種類不明:フジ? ツルウメモドキ?)に見慣れないカミキリムシが止まっていました。
図鑑で調べてみると、ヤハズカミキリ♀(Uraecha bimaculata bimaculata)と判明。
コブヤハズカミキリとは全くの別種らしいのに、紛らわしい名前です。
図鑑の記述を読むと、ここでヤハズカミキリを発見できた理由も納得しました。
平地から山地に生息し、雑木林や河畔林などで普通に見られる。成虫は6〜8月に出現し、枯れ葉を後食する。昼間、折れてぶら下がった枝に付いた枯れ葉の中によく潜んでいる。 ホスト:各種広葉樹の枯れ枝 (『新カミキリムシハンドブック』p85より引用)
新しい枯れ葉や枯れ枝によく集まり、昼間は枯れ葉の丸まった中に潜んでいることが多い。またそのような枯れ葉を成虫は食べる[3]。 (wikipedia:ヤハズカミキリより引用)私がレンズを近づけて接写しても、初めは無反応でした。
側面から見ても腹端の産卵管を伸ばしていないので、産卵行動ではなさそうです。
やがて警戒を解くと、長い触角を左右にゆっくり振り立てて、太い蔓を伝って登り始めました。
立木の幹には移らず、木質の蔓を上に登り続けます。
蔓の途中で立ち止まると、身繕いを始めました。
左の前脚と中脚同士で擦り合ったり、触角を左脚で拭ったりしています。
このとき、左上に丸まった枯れ葉(オニグルミ?)が見えますが、その中に潜り込むことはありませんでした。
化粧が済むと、再び木登りを再開。
翅を広げて飛び立つかと期待したのですが、ひたすら上に登っていきます。
手の届かない高所に登ってしまう前に捕獲しようと私が手を伸ばしたら、身の危険を感じたヤハズカミキリ♀は死んだふり(擬死)して地面に落ちました。
擬死落下のシーンを撮れてないのが残念です。
焦げ茶色の目立たない保護色なので、林床で見失ってしまいました。
捕虫網の代わりに帽子などを広げて下で受け止めるべきでしたね。
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