2023年5月上旬・午後15:05頃・晴れ
平地でスギ防風林を通り抜ける獣道の途中にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が長年使っている大きな溜め糞場wbcがあります。
定点観察に来ると、新鮮な糞が追加されていました。
未消化の獣毛が大量に混じった糞が気になります。
タヌキが野ネズミなど哺乳類の獲物を狩って捕食したのでしょうか?
死骸を食べたのかな?(腐肉食)
あるいは、季節の変わり目でどんどん抜け落ちる冬毛を自分で毛繕いする際に誤飲してしまったのかもしれません。
糞分析の専門家は、体毛だけでも顕微鏡で調べることで種類を見分けられるのだそうです。
糞虫の中には、糞そのものというよりも糞やペレットに含まれる獣毛や羽毛を専門に食べる種類がいるらしいですけど、見慣れない糞虫は来ていませんでした。
(参考:『たくましくて美しい 糞虫図鑑』)
糞に含まれる紫色の人工物の破片は、人家から盗んできた長靴を噛んだ際に誤飲したのでしょう。
野生タヌキの行動圏を解明するために、マーキングしたプラスチック片を仕込んだ餌を与えて各地の溜め糞場で回収されるかどうか調べるマーキング実験を連想しました。
タヌキの溜め糞にクロボシヒラタシデムシ(Oiceoptoma nigropunctatum)の成虫が群がっていました。
これほど多数の群れを見たのは初めてかもしれません。
マウントした♂を背負いながら♀が歩き回っています。
クロボシヒラタシデムシのあぶれ♂が交尾相手の♀を求めて忙しなく動き回り、互いにマウントし合っています。
誤認求愛に気づくとあっさり離れるのですが、鳴き声(リリースコール♪)を発している訳でもありませんし、交尾拒否の合図がよく分かりません。
赤っぽいダニ(種名不詳)がクロボシヒラタシデムシの体表を徘徊していました。
他にはハエ類とカメムシがタヌキの溜め糞に集まっていました。
関連記事(同所同日の撮影)▶ ホンドタヌキの溜め糞に集まり吸汁するハラビロヘリカメムシ
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