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2023/12/23

一晩で単独毛繕いと相互毛繕いを繰り返すニホンアナグマ♀【トレイルカメラ:5倍速の暗視映像】

 



2023年5月上旬 

二次林にあるニホンアナグマ♀(Meles anakuma)営巣地に2台のトレイルカメラを設置して見張っています。 
とある1日の毛繕い行動をまとめてみました。 
自分独りで毛繕いする場合と、2頭が相互毛繕いする場合があります。 
これほど頻繁に毛繕いするということは、♀が授乳の合間に自分の乳首をきれいにしているのではないか?と推測しています。
それにしては、仰向けになったときに腹面に乳首が見えません。
赤ちゃんの排泄した糞尿が♀の毛皮に付着してしまうのかもしれません。
長いので5倍速の早回しでお届けします。 


シーン1:5/5・午前2:29・(@0:00〜) 
未明にアナグマ♀が左手前の巣口Rに座り込み、毛繕いしています。 
右の林縁広場に移動して、体の手入れを続けます。 


シーン2:5/5・午前2:32・気温12℃(@0:18〜) 
別アングルの映像に切り替えます。 
巣口Rに座っている♀が、カメラの方を頻りに気にしています。 
カメラ目線になると、右目の小さな♀であることが分かります。 
後足で体を掻いたり、仰向けになって毛繕いしたりしています。 
最後はようやく入巣R。 


シーン3:5/5・午前2:31(@0:33〜) 
同じシーンが別アングルの監視カメラにも写っていました。 
ここまでが深夜未明の行動です。 


シーン4:5/5・午後19:14(@0:47〜) 
基本的にアナグマは夜行性で、明るい昼間は巣内で寝ています。
晩になってからも、♀が同様の行動を繰り返しています。 
巣口Rで身震いしてから中に入りました。 


シーン5:5/5・午後20:03(@0:58〜) 
約50分後、♀が出巣Rした直後のようです。 
広場から巣口Rに近寄って座り込み、体の手入れを始めました。 
♀の後頭部(首の後ろ)に見える白斑は、たまたま毛並みが乱れているだけかもしれませんが、もしかすると個体識別に使えるかもしれません。 


シーン6:5/5・午後21:20(@1:16〜) 
♀とヘルパー♂(若い息子)と思われる2頭が巣外の林縁広場で互いに毛繕いし合ってます。 
仲睦まじく相互毛繕いを長々と続けています。 


シーン7:5/5・午後21:41(@2:28〜) 
♀が独りで広場に座り、いつものように仰向け毛繕いしています。 
仰向けに寝転がって目をつぶりました。 
すぐにまた目を開けましたが、育児の疲れで眠そうです。 


シーン8:5/5・午後21:47(@2:46〜) 
巣口Rから♀が飛び出して、広場に居た別個体と対峙しました。 
追い払わずに広場で仲良く相互毛繕いを始めたので、相手は余所者の夜這い♂ではなくヘルパー♂だったようです。 

やがて2頭は各自で仰向け毛繕いを始めました。 


シーン9:5/5・午後21:49(@3:04〜) 
相互毛繕いの最中に軽い小競り合いになることがあります。 
軽い唸り声が聞こえました。 
相手の毛皮を甘噛みしていたのに、噛み所が悪かったのでしょうか? 


シーン10:5/5・午後21:51(@3:22〜) 
相互毛繕いの合間に再び軽い小競り合いが勃発♪。 
♀?が入巣Rし、残った個体(ヘルパー♂?)が巣穴RLの間に移動しました。 


シーン11:5/5・午後21:53・気温22℃(@3:40〜) 
別アングルの監視カメラにも撮れていました。 
2頭が広場に寝そべり、相互毛繕いしています。 
互いに相手の毛皮を舐めたり口で甘噛みしたりしています。 
急に離れると、1頭が入巣Rし、もう一頭は左へ移動。 

どうやらヘルパー♂が採餌に出かけたようですが、その後巣穴に戻ってくるシーンが撮れていない点が気になります。 
トレイルカメラの技術的な問題で撮り損ねているだけなのか、それとも私の知らない別の巣穴があるのでしょうか? 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

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