2023年4月中旬・午後15:50頃・くもり
平地の休耕地(夏はソバ畑)の端に自生する落葉灌木(オニグルミ?)の下に鳥の死骸を見つけました。
辺りに羽毛が散乱しているということは、捕食者に狩られた食べ残しなのかな?
手に直接触れないように小枝を使って死骸を裏返してみるとミイラ化した頭部が現れ、ゴイサギ(Nycticorax nycticorax)の幼鳥(俗称ホシゴイ)だと判明しました。
体が不自然に曲がった状態で固まっています(死後硬直)。
大きさの比較として、長さ20cmの熊よけスプレーを横に並べて置きました。
春が来て残雪が溶けたのに、屍肉食性の昆虫は全く来ていませんでした。
古い死骸だと思うのですが、死亡推定時刻どころか、いつ死んだのか不明です。
この死骸について、私なりに推理してみました。
死体発見現場は溜池から数百m離れた地点でした。
夜行性のゴイサギを、昼間にその池で見たことはありません。
夜になると採食のために飛来するのでしょう。
餌場の溜池から少し離れた防風林を塒 としていたゴイサギ幼鳥が冬の間に死んだようです。
寒さや飢えで死んだのか、猛禽などの捕食者に狩られたのか、解剖しないと詳細は不明です。
この辺りは様々な野生動物(テン、ハクビシン、タヌキ、キツネなど)が生息しているのに、死骸がミイラ化して干からびるまで放置されていたのは不思議です。
おそらく根雪の下に長期間埋もれていたせいで、カラスやトビなどのスカベンジャーに見つからなかったのだろうと推測しています。
せっかく見つけたゴイサギ幼鳥の死骸を回収して頭骨標本を作ろうか、そのまま放置してスカベンジャーが来る様子を監視カメラで撮影しようか、悩みました。
しかし当時の私は複数のプロジェクトが同時進行中で忙しく、とても余力がありませんでした。
限られた台数のトレイルカメラをやりくりするのは大変で、どうしてもプロジェクトの優先順位をシビアに決める必要があります。
定点観察のため7日後に現場を再訪してみると、ゴイサギ幼鳥の死骸は無くなっていました。
屍肉食性の野鳥(カラスやトビ)または野生動物が死骸を見つけて持ち去ったのだろうと推察しています。
※ 私の悪い癖なのですが、現場の状況を動画で記録する際に寄りの絵でカメラをせっかちに振り回してしまい、動きが激し過ぎて酔いそうな映像になってしまいました。
苦肉の策として、再生速度を70%に落としたスローモーションでお届けします。
音声がやや間延びしているのは、そのせいです。
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