2022年8月下旬・午後15:10〜15:23頃・晴れ
前回の記事:▶ ワキグロサツマノミダマシ♀(蜘蛛)が垂直円網を張る一部始終
ワキグロサツマノミダマシ♀(Neoscona melloteei)の造網作業を腹面から動画撮影した私は、背面の写真も撮ろうと用水路を渡って対岸へ行きました。
驚いたことに、この間になぜかワキグロサツマノミダマシ♀はせっかく作ったばかりの網を張り直し始めました。
造網性クモのそのような行動を今まで見たことがありません。
網に下手に近づいた私がうっかり周囲の枠糸を切ってしまったという自覚はないのですが、最初の網の出来栄えが気に入らなかったのかな?
破網の行動を見逃してしまったのが残念です。(網を壊しながら糸を食べてしまうのはあっという間なのでしょう。)
今度は背面から造巣行動を動画で記録します。
夏空を背景としたすっきり抜けたアングルなので、今回はカメラの自動焦点AFにお任せできます。
せっかく腹背が美しい緑色なのに、逆光でクモの体のシルエットしか映りません。
肝心のクモの糸や網がほとんど見えなくなりました。
特に足場糸、縦糸が全く見えないのが致命的です。
歩脚の動かし方で作業内容を想像するしかありません。
放射状の縦糸は切らずに前回張った縦糸をそのまま再利用していました。 (再造網が早く終わったのは、そのためでしょう。)
網を張り直す際も一時的な足場糸をかけ直してから横糸を張るはずですが、この点が逆光でよく分かりませんでした。
網を取り壊すついでに足場糸を張ったのだとすれば、無駄がなくて効率的です。
私が慌てて動画撮影を始めたときには既に粘着性のある横糸を張っていました。
腹側から見て右回り(時計回り)で内側に向かって螺旋状に横糸を張っています。
円網の外側の枠糸に雨の水滴が多数付着しています。
改めて横糸を張り終えると、中央部の甑 を丸く食い破りました。
これも前回と同じ手順です。
完成した垂直円網に下向きで占座し、網を歩脚で引き締めました。
アングルを変更して横から狙うと、腹背の緑色および脇黒がよく見えるようになりました。
ときどき網を歩脚で引き締めています。
作り直した垂直円網の甑 から地面までの高さは約165cmでした。
背後はスギ林(平地の防風林)で、網の下には用水路(幅140cm)が流れています。
地面から深さ90cmに流水面があります。
雨上がりのせいか、結構激しい流れでした。
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