2022年6月下旬・午後12:20頃・晴れ
川沿いで柳(樹種不詳)の樹液酒場を立派なコクワガタ♂(Dorcus rectus rectus)が守っていても3頭のコムラサキ♀♂(Apatura metis substituta)が怯まずに長くて黄色い口吻を伸ばして樹液を吸汁しています。
前回の記事:▶ 柳の葉から飛んで樹液酒場に辿り着いたコムラサキ♀
1匹のシロテンハナムグリ(Protaetia orientalis submarumorea)もコクワガタ♂に追い払われること無く、樹液を舐めていました。
翅を開閉しながら樹液を吸っているコムラサキは、翅表がメタリックな紫色に輝く♂と地味な♀と、両方いました。
しかしなぜか、樹液酒場でコムラサキの配偶行動(求愛・交尾)に発展することはありませんでした。
ライバルに追い払われて飛び去っても、すぐに舞い戻ってきます。
コクワガタ♂は茶色いブラシ状の口吻を伸ばして樹液を舐めています。
大顎を素早く跳ね上げて、目の前に居るシロテンハナムグリを牽制しました。
シロテンハナムグリは少し身を引いて、コクワガタ♂が居なくなるまでおとなしく待っています。
やがてコクワガタ♂が身繕いを始めました。
樹液でべたつく左中脚と後脚を互いに擦り合わせています。
横から見ると、コクワガタ♂の体の薄さがよく分かります。
虫たちが集まる樹液酒場をよく見ると、柳の枝の古い損傷部がえぐれていて、その中に別の甲虫が潜んでいました。
動画撮影中は日陰になっていて穴の奥がよく見えず、ストロボを焚いて撮った写真を後で見て初めて真っ黒な甲虫だと気づきました。
(現場では、もう1匹のシロテンハナムグリが潜んでいるのかと予想していました。)
謎の甲虫がミニ樹洞から一度だけ顔を出した際に、短い大顎が白い樹液の塊に覆われていました。(@3:19)
これはおそらくコクワガタの♀で、コクワガタ♂は上に覆い被さるように配偶者ガードしていると状況が飲み込めました。
コクワガタ♂は単に樹液酒場の最高のポイントを占有(独り占め)しているだけではなく、ライバルの同種♂が交尾相手の♀に近づかないようにしっかり守っているのでしょう。
撮影後にコクワガタ♂を手掴みで捕獲することができました。
(ミニ樹洞の奥に潜むコクワガタ♀の存在には気づきませんでした。)
持ち帰って飼育開始。
実は恥ずかしながらクワガタムシ類の飼育をまともにやったことがないので、何事も経験です。
普通種のコクワガタは飼育しやすい種類らしく、クワガタ飼育の入門用としてうってつけです。
帰り道に100円ショップに立ち寄って、昆虫ゼリー、昆虫マット、昆虫ゼリーホルダーを買い揃えました。
水を飲ませる代わりに、昆虫マット(雑木林の落ち葉と朽木を粉砕したもの)に予め水を霧吹きして湿らせる必要があるらしい。
容器内に放すと、コクワガタ♂はすぐに昆虫マットの下に潜り込みました。
本来は夜行性らしい。
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