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2021/12/29

食餌の合間に排便するナシケンモン(蛾)幼虫

 

ナシケンモン(蛾)の飼育#16

前回の記事:▶ シソの葉を蚕食するナシケンモン(蛾)終齢幼虫【30倍速映像】

2021年10月上旬・午前9:00〜10:25・室温23.7℃ 

ナシケンモンViminia rumicis)の終齢幼虫アカジソ(赤紫蘇)の葉を食べながら定期的に脱糞していました。 
葉裏の主脈にしがみついていた尾脚を少し持ち上げながら、黒い糞をポトリと排泄します。 排便間隔の平均値は18.5分でした。(中央値は17.5分;n=4) 
私はこれまで様々な種類のイモムシ、毛虫を飼育してきましたが、その多くが30分間隔で脱糞していました。 
今回ナシケンモン幼虫の排便間隔が驚異的な最短記録を叩き出しました(最短で16分)。 
室温が特に高かった訳ではありません。 
ナシケンモン幼虫の代謝が他種に比べて早いとは考えにくいです。
シソの葉が特に消化が良いのか、整腸作用があるのでしょうか? 
私は漢方や東洋医学を盲信している訳ではありませんが、念のために一応調べてみました。 
熊本大学薬学部薬草園のサイトでシソの(ヒトに対する漢方薬的な)薬効が載っていたので引用させてもらいます。 
通便作用があるのはシソの葉ではなく種子らしいです。
葉は軽い発汗作用がありカゼや咳に用いる.また,気分を発散させる作用があり神経性の咳や喉の閉塞感,精神症状などに用いる.魚介類による中毒にも良い.漢方処方では,半夏厚朴湯,香蘇散,神秘湯などに配合される.種子は鎮咳去痰,通便作用がある.茎は気分の鬱滞した症状,胸のつかえなどのほか,妊娠中の悪阻や胃腸障害,胎動不安に用いる.薬用としては赤シソが用いられる. 主に葉は食用のほか,梅干の色付け,香り付けに利用される.
シソの葉の香り成分が胃酸の分泌を高め消化を促進するとしたサイトもありました。 

つづく→#17


【追記】
この個体は体内寄生されておらず、無事に成虫まで羽化しました。

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