川岸から倒れたニセアカシアの大木が水鳥たちの格好の止まり木になっています。
定点観察に通うと、暑い夏にカワウ(Phalacrocorax carbo hanedae)が白い喉をプルプル震わせています。
これは唾液の気化熱で体を冷やすための行動(体温調節)で、既に動画撮影済みです。
川で潜水漁をした後のカワウは日光浴して濡れた羽根を乾かす必要があります。
カワウの羽根は他の水鳥に比べて油分が少なく、撥水性が低いので、乾くまでに時間がかかります。
しかしカワウは黒い鳥なので、体温が上がり過ぎないようにしているのです。(熱中症の予防)
この行動を見る度に、私はいつもスズメバチの扇風行動を連想します。
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ただし、対岸の撮影地点での気温です。
カワウが居る倒木上は川面からの照り返しもあり、体感ではもっと暑いのかもしれません。
未だ観察回数が少ないものの、目安として気温が30℃を超えるとカワウは喉を震わせ始めるようです。
この気温閾値もスズメバチの扇風行動と同じで、興味深く思いました。
シーン1: 2021年7月上旬・午後15:30頃・晴れ・気温30℃
いつもの倒木にカワウが1羽だけ止まっていました。
胸の羽毛に白い斑が混じっているので、換羽中の若鳥のようです。
キョロキョロと辺りを見回しながら、白く弛んだ喉をプルプルと震わせています。
シーン2: 2021年7月中旬・17:20頃・晴れ・気温35℃
倒木上で2羽のカワウが夕日を浴びていました。
右に居る成鳥が喉をブルブル震わせて、体温を冷やそうとしています。
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