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2021/04/07

チガヤ種子の風散布を実演してみる

 

2020年11月中旬・午前11:30頃・晴れ 

刈田の畦道に自生するチガヤの果穂が熟し、フワフワの綿毛が広がっていました。 
チガヤの種子は風散布型です。 
しかし茎を揺すっただけでは綿毛は飛散しませんでした。 
手で軽くしごいて穂をほぐすと、綿毛の付いた種子が秋風に乗って飛び去りました。 
最後は手に付いたチガヤ種子および綿毛をお見せします。

【追記】
チガヤは種子だけでなく地下茎からも繁殖します。
果穂の綿毛はきわめて引火しやすく、大群落では野火(山火事)が頻発するそうです。
背の高い他種のライバル植物(ススキなど)を焼き払った後でチガヤは地下茎から芽を出し、パイオニア植物として草原を占拠するらしい。(森林への遷移を抑制)
つまり、チガヤの綿毛は種子を風散布するためだけでなく、可燃性の引火材としても進化してきた形質かもしれません。

チガヤの穂から風に乗って綿毛が自然に飛んで行くシーンを実は見たことがありません。(今回の実演では「手助け」しています。)
よほど強い風が吹かないと自然に飛散することはないようです。
むしろ二番目の機能(引火性)の方がメインのような気がしてきました。

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