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2021/02/21

ボタンクサギの花でクロホウジャク(蛾)が吸蜜ホバリング【HD動画&ハイスピード動画】

 

2020年10月下旬・午後15:45頃・晴れ 

ガードレールの奥の庭に咲いたボタンクサギの群落でホウジャクの仲間が訪花していました。 
ホシホウジャクと似ていて迷うのですが、後翅の橙黄色帯が狭いのでクロホウジャクMacroglossum saga)だと思います。 
動画撮影を優先した結果、同定用の写真を撮り損ねました。(下記掲載の写真は、動画から切り取ったスナップショットです。) 

クロホウジャクはホバリングしながら黒くて(焦げ茶色)長い口吻を伸ばして細い花筒に器用に差し込み、吸蜜しています。 
長い口吻の前半分が橙色(明るい茶色)に見えるのは、ボタンクサギの花粉が付着してるためでしょう。 
花から引き抜いた口吻はゼンマイのようにクルクルと丸まります。 
停飛中に脚を花に掛けることはなく、常に体に引き付けて空気抵抗を減らしています。 

60fpsの動画(毎秒60コマ)で撮ったホバリング(停空飛翔)の羽ばたきがあまりにも早いので、残像のように逆に遅く見えます。 
この錯覚をストロボ効果(その中でも特にワゴンホイール効果)と呼び、扇風機の羽根の回転が逆に見えることでお馴染みです。 

クロホウジャクの吸蜜ホバリングを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:14〜) 
順光の西日を浴びて、ハイスピード撮影日和でした。 
強い 秋風が吹いてボタンクサギの花序が大きく揺れても、クロホウジャクは即座に対応して吸蜜ホバリングを続けていました。 
花筒に深く差し込んだ口吻が折れたりするような事故はありませんでした。 
スズメガ類の口吻は、長くてもしなやかで折れにくいのでしょう。 
更に強い突風が吹いて煽られても墜落せずに、空中ですぐにホバリングの姿勢を立て直せるのは流石です。 
小型化、静音性、高度な姿勢制御、燃料を自律的に補給して飛び続けられることなど、これほど凄い高性能なドローンを人類(エンジニア)は未だ開発できていません。 

私は園芸植物に疎いのですが、ボタンクサギの花期は夏で、この時期(10月下旬)まで咲いているのは珍しいらしいです。 
もう一点珍しいと言えば、確かホウジャク類は薄暮性のはずなのに、今回は夕方よりも早く明るい時刻に訪花していました。 
活動時の明るさを照度計でしっかり計測して調べてみるのも面白そうです。 


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