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2020/12/08

オオイタドリに訪花するオオトラカミキリ♂の飛翔

 

2020年8月下旬・午前9:10頃・晴れ 

堤防路沿いに咲いたオオイタドリの群落でオオトラカミキリ♂(Xylotrechus villioni)が訪花していました。 
スズメバチにベーツ型擬態しているのか、黄色と黒の縞模様をした憧れのカミキリムシです。 
今回が嬉しい初見です。 
後食行動で花蜜や花粉を食べに来たのかと思ったのですが、映像をよく見直すと、吸蜜はしていないようです。 
ネット検索しても本種の後食メニューについて情報を得られませんでした。 
オオイタドリの花穂を落ち着き無く歩き回っているので、飛行移動中にたまたま立ち寄った(不時着?)だけなのかもしれません。 

慌てたように翅を広げて飛び立つと、横に生えているススキの茎に止まり、登り降りしています。 
どんどん茎を上に登ると花が咲き始めたススキの穂から再び飛び去り、行方を見失いました。 
飛び立ちのシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

オオトラカミキリ♀はモミの木に産卵するそうです。 
確かに、現場の近所で農家の庭にモミの大木を見た記憶がうっすらと…? (要確認) 

※ 動画編集時に今回はコントラストではなく彩度を少し上げました。 
夏の日差しが強過ぎるため、いつものようにコントラストを上げると影が黒く潰れてしまうのです。


【追記】
YouTubeのコメント欄にて、むしっちチャンネルさんより♂っぽいと教えてもらいました。
オオトラカミキリのオスは前胸が黒になるのでそこさえわかればすぐ見分けられます。メスは産卵するためにモミの下の方まで降りてきてくれますが、オスはモミの高いところにしかいないのでかなり珍しいです。
手元にある『新カミキリムシハンドブック』p59を参照すると、掲載されたオオトラカミキリ♀の写真よりも確かに触角が少し長いようです。
早速、♂と書き加えておきます。
オオトラカミキリ♂を撮れたのは、かなりラッキーだったようです。(ビギナーズ・ラック)
(オオトラカミキリの:しぐま註)♂は大木の高枝にいることが多く、野外での発見・採集は未だ困難である。(同書p59より引用)
「カミキリムシは♂の方が触角が長い」という基礎知識は私もあるのですが、野外で1匹だけ見つけたときに素人目には確信を持って区別できないことが多いです。
カミキリ図鑑で雌雄両方の比較写真を全種類について並べて載せてもらいたい、というのが素人の我儘な希望です。

くらべてわかる甲虫1062種』という図鑑によると、
(トラカミキリ類は)昼行性で花によく集まる点がハナカミキリと似ていますが、触角は短めです。(p106より引用)


また、「カミキリ情報館」サイトに掲載されたオオトラカミキリの標本写真を拝見すると、触角の長さに明確な性差はないようです。 


 

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