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2019/05/01

銀色に光るマットに離着陸するノシメトンボ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2018年10月中旬・午後15:00頃

湿地帯で柳などが生えた林縁の遊歩道にキャンプ用品の銀マットを敷いたら、しばらくするとトンボが集まってくるようになりました。
マットの表面に蒸着したアルミ・コーティングの反射光を水溜りと誤認して産卵しに来たのでしょうか?
実験は午後に行い、日が傾いて日陰になったらこまめに銀マットを日向へ移動しました。






まずやって来たのはノシメトンボ♂(Sympetrum infuscatum)です。
銀マットの端に止まり、翅を翅を深く下ろして休息しています。
銀マットは断熱性があり地面に直接座るよりも暖かいので、トンボにも日光浴で体温を上げる効果がありそうです。
大きな複眼のある頭部はグリグリと動き、常に辺りを油断なく見渡しています。
ここに縄張りを張り、交尾相手の♀が飛来するのを待ち伏せしているのかもしれません。

ときどき自発的に離着陸を繰り返すので、飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@00:14〜1:01)
頭部が動いて目標を見定めてから、羽ばたいて離陸しています。
飛び立ってもすぐにまたほぼ同じ場所に舞い戻ってきます。
ただし着陸する向きは変えました。
スローモーション映像を見る限り、空中で獲物を捕獲してきた様子はありません。
銀マット上で休むノシメトンボ♂は上空を動く物(虫?)に反応しているようですが、翅をピクッと動かしただけで飛び立たないこともありました。

しばらくすると同種♂がもう1匹飛来し、銀マット上の近くに着陸しました。
並んだ2匹は違う方向を向いて止まっています。
♀を獲得するために縄張りを張っているのなら、ライバル♂同士が互いに排斥する(追い払う)行動が見られなかったのは不思議です。
しかし2匹のノシメトンボ♂は落ち着きなく飛び回り、銀マット上で休む場所を変えました。
先程よりも互いに離れて止まるようになりました。
このとき1匹の♂が不思議な飛び方をしたので、1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみます。(@2:04〜)
飛び上がったノシメトンボ♂が羽ばたきながら銀マットのすぐ上の空中で腹部を前屈させました。
撮影中はトンボ♀の産卵行動(¶)と似ているように見えて興奮したのですが、♂の行動にしては奇妙です。
苦し紛れに想像するに、交尾相手の♀を把握器で掴む練習なのでしょうか?

¶ただしノシメトンボ♀の産卵法は打水産卵ではなく打空産卵なので、辻褄が合いません。

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※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


一方ノシメトンボの♀は銀マットに対してどのように反応するでしょうか?
つづく



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