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2019/04/05

チョウゲンボウ♂をモビングするハシボソガラスの群れ(野鳥)



2018年10月下旬・くもりで風が強く、やや寒い夕方

田んぼの裏にある住宅地で、電柱の天辺に止まったチョウゲンボウ♂(Falco tinnunculus)が甲高い声で鳴いていました。
3日前にほぼ同じ場所で見かけたのと同一個体なのかもしれません。

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電線から脱糞後に飛び立つチョウゲンボウ♂(野鳥)

けたたましく鳴いているのは何事かと思いきや(秋に縄張り宣言があるのか?と想像したりしました)、ハシボソガラスCorvus corone)数羽の群れが次々に飛来し、天敵の猛禽類を追い払おうとモビング(擬攻撃)していました。
カラスの繁殖期がとっくに終わっている秋にモビング行動を観察したのはこれが初めてかもしれません。
短い攻防でしたが、映像の要所要所で1/5倍速のスローモーションにしたので、じっくりリプレイをご覧下さい。
堪らず飛び去ったチョウゲンボウと入れ替わるようにカラスが電線に止まりました。
逃げたチョウゲンボウは飛びながらも鳴き続けています。(警戒声? 遭難声(distress call)?)
ハシボソガラスのガーガー♪という濁った鳴き声も聞こえます。

騒ぎを聞きつけた近所のカラスが野次馬のように集まってきます。

今回とても興味深く思ったのは、一旦飛び去ったチョウゲンボウ♂がすぐに舞い戻って来てカラスに逆襲したことです。
電線に止まったハシボソガラスを背後から鉤爪で襲いかかる素振りを見せて威嚇しました。
猛禽類も鋭い嘴ではなく後脚の鉤爪で攻撃するのですね。
不意をつかれたカラスは身をすくめて空からの攻撃をかわしました。
一矢報いたものの、多勢に無勢のチョウゲンボウは結局、どこかへ飛び去りました。

カラスたちはお気に入りの止まり木として電柱を奪還したかったのではなく、あくまでもチョウゲンボウを縄張りから追い払いたくて嫌がらせをしていたようです。
その証拠に、チョウゲンボウが居なくなると、ハシボソガラスも電線から次々に飛び去りました。(戦線離脱)

※ 動画編集時に彩度を上げた結果、夕方の鉛色の空がやや夕焼け空に染まって見えています。
鳴き声が聞き取りにくかったので、音声を正規化してボリュームを上げました。


チョウゲンボウ♂(野鳥)@電柱

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