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2018/05/19

柳の根際にヒメスズメバチの巣を見つけた!



柳の根際に営巣したヒメスズメバチの記録#1


2017年9月上旬

フィールドでハキリバチの一種♀が丸めた巣材の葉を脚で抱えて飛来し、地上の穴?に潜り込むのを目撃しました。
ハキリバチ類はてっきり借坑性だと思っていたので、坑道を掘るハキリバチが居るとは驚きです。
ノネズミの古巣を利用したのかな?
慌てて茂みをかき分け地面に這いつくばって探したものの、そのまま蜂を見失ってしまいました。
しかし、すぐ近くにヒメスズメバチVespa ducalis)が出入りする巣があることに気づきました。
私にとってハキリバチの巣の方が激レアなので本当はそちらの方に興味があるのですが、スズメバチの巣の近くで無防備に地面を掘り返したりしたら振動でヒメスズメバチのワーカー♀に誤解されて攻撃されるかもしれません。

(一応、日本に暮らすスズメバチ類の中でヒメスズメバチは攻撃性が最も低くておとなしい、という知識はありました。)
仕方なく、観察対象をヒメスズメバチに切り替えることにしました。

湿地帯と池遊歩道の境界に生えた柳の根際で土がえぐれたような穴が開いていて、その奥に営巣しているようです。

観察を始めると帰巣したワーカー♀が私の体の周囲につきまとうように飛び回りましたが、毒針で攻撃してくることはありませんでした。
飛びながら私に対して大顎を鳴らす警告行動も示しませんでした。
重低音の羽音が恐ろしげですけど、こちらがじっとフリーズしていれば大丈夫です。
このときパニックになって蜂を手で払いのけるような激しい仕草をしないことが大切です。
本で読んだ通り、ヒメスズメバチはやはり攻撃性が低いようです。
私は野山に出かける際はいつもスズメバチを刺激しないような服装を心がけています。
(黒い服は避け、黒髪も帽子などで隠す、人工的な香料を含む香水や整髪料などは一切付けない、など。)
決して無茶な撮影をしている訳ではなく、とにかくスズメバチの習性と対処法をよく知っておけば身を守れます。

蜂を無闇に恐れる必要はありません。
ただし、もしこれがオオスズメバチの巣だったら私もこれほど大胆な撮影はしていません。(防護服が必要です)

冒頭の帰巣シーンはほんの一瞬の出来事なので、1/2倍速のスローモーションに加工しました。(@〜0:23)
巣に出入りする蜂をどう撮るか試行錯誤しましたが、カメラを地面に置いて撮影してみると、飛翔シーンの臨場感が増しますね。
ワーカー♀が連続して帰巣する数が多いので、コロニーの規模がかなり大きそうです。

地上すれすれで飛んで来た蜂が軽くホバリング(停空飛翔)してから草むらの奥に消えて行きます。
3匹が続けざまに帰巣するのを観察しています。
巣の手前に着地すると最後は歩いて入巣しました。
珍しく柳の根際まで直接飛んで土手に着陸してから歩いて入巣する個体もいました。
出巣する際も、穴から歩いて外に少し出てきてから離陸しました。
2匹のヒメスズメバチが巣の手前の空中ですれ違うシーンも撮れました。
営巣地の前に居座る見慣れない存在(=私)を警戒しているのか、帰巣前に近くの草むらや柳の枝葉に止まって小休止する個体も見受けられました。

最後に、帰巣するワーカー♀の羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画でも撮影してみました。(@5:12〜)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

これから定点観察に通うことにします。

つづく→#2:定位飛行と日光浴を繰り返すヒメスズメバチ♀の謎



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