2011年3月上旬
アパートの駐車場でハシボソガラス(Corvus corone)がクルミの実を割っていました。
餌の乏しい冬こそ栄養価の高いクルミの実は貴重です。
カラスは固いクルミを咥えて飛び上がり空中で離すと、融雪で露出したアスファルトに落としました。
一度の落下衝撃では割れないので、根気強く何度も繰り返しています。
消雪パイプの水が届かず雪の積もった場所にクルミが落ちると雪がクッションになり、当然クルミは割れません。
カラスはどこにクルミを落とすか空中で狙いを定める必要があるのです。
ところが狙いを定めて落としても、何度目かのチャレンジで駐車場を勢いよく転がったクルミが雪の中に埋まってしまい、クルミを見失ったようです。
雪の上を歩いて探し回るものの、苦労して割ったクルミを見つけられないでいます。
やがてカラスは拗ねたように立ち去りました。
次回からは学習して、辺りに雪が残っていない広けた場所でクルミ割りをするようになるかもしれません。
あるいはこの件を覚えておいて、根雪が溶けるのを待ってクルミの実を探しにこの駐車場へ戻って来るかもしれませんね。
『科学のアルバム:カラスのくらし』p48によると、
空中からものを落としてわる習性は、カモメでも知られています。しかし、カモメはどこに落とせばその物が割れるか分かっていないようですが、カラスは、どこに落とせば割れるかをよく知っているようです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
手前の木の枝が邪魔なのでお蔵入りしていましたが、冬季のクルミ割り行動は面白いと再評価して遅ればせながら公開を決めました。
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