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2017/05/20

秋風に吹かれて飛ぶガマの綿毛【風散布型種子】



2016年11月下旬

農村部の休耕田にガマ(蒲)の群落が生えていました。
晩秋の秋風に吹かれて、熟した穂先から白い綿毛がフワフワと飛んでいきます。
空気抵抗を大きくするために冠毛を付けた種子が風任せで遠くまで散布される仕組みは風散布の一種です。
タンポポの綿毛がその代表例です。


鷲谷いづみ、埴沙萠『タネはどこからきたか? (Nature Discovery Books)』によると、

・ガマは、冠毛のある細かいタネを大量につくり、強い風でなければ飛ばないように穂の形にまとめ、その穂を高く掲げる。風でタネを飛ばす名人中の名人だ。その分散力の大きさが、ガマを世界中に広げているといってもよいだろう。(p21より)
・いかにも身軽そうな微細なタネは、ときに数千mの高度まで舞い上がり、水平距離にして数百kmも飛ぶことがあるという。(p9より)




埴沙萠『科学のアルバム:たねのゆくえ』p1によると、

風にとばされたガマのわた毛は、やがて水面におちてながされ、さらに遠くへはこばれていきます。



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ガマの穂の綿毛はフワフワ

このとき(6年前の2010年11月上旬)は未だ少し未熟な穂を手でほぐして中に詰まっていた綿毛を風に飛ばせる実演をしました。
今回はご覧のように、自然に綿毛が飛ばされていく様子を動画に撮りました。


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