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2016/12/20

ウスムラサキイラガ(蛾)幼虫が脱皮場所を探し歩き、落ち着くまで

2016年9月上旬

ウスムラサキイラガ(蛾)の飼育記録#1


峠道の横に生えたミズナラの灌木で葉裏に止まっている黄緑色の見慣れない幼虫を見つけました。
葉に食痕があるので、ミズナラが食樹植物なのでしょう。
飼育するため枝ごと採集して持ち帰りました。
採集する際に不注意で幼虫に指で触れてしまったものの、痛みは感じませんでした。

帰ってから調べても、この幼虫の正体がしばらく分かりませんでした。
アカシジミなどゼフィルスの幼虫にしては変だし…などと散々迷いました。
ようやくウスムラサキイラガAustrapoda hepatica)の幼虫だろうと判明。


同じ枝にオオトリノフンダマシの卵嚢が2個吊り下げられていました。



採集から3日後。
ミズナラの葉が萎れてきたので、新鮮なミズナラの枝を近所で採取してきて与えます。
ピンセットの先をアルコール消毒してから幼虫を摘み上げて葉裏に乗せてやりました。
葉を食べるシーンを観察したかったのに、なぜか食欲がありません。
葉裏をうろうろと徘徊するばかりです。
姿形が奇妙なだけでなく、動き方も普通の芋虫がやるような蠕動運動や尺取り運動とは違います。
なんとなく自動掃除機ルンバの動きを連想しました。

後で思うと、既に脱皮前の眠状態に入りかけていたのに私が余計なお節介で新鮮なミズナラに移動させてしまったことになります。

脱皮する安全な場所を探し歩いていたのだと後に判明します。
ようやく葉裏の主脈の横に落ち着きました。
静止しているように見える幼虫を10倍速の微速度撮影してみると、微動だにしていることが分かりました。(@2:32〜)
背面からでは何をしているのかよく見えませんが、もしかすると脱皮に備えて足場として絹糸を薄く張り巡らしていたのかもしれないと想像しました。
その場でクルクル回るのが可愛らしいですね。
接写してみると、体の背面あちこちでペコペコと不規則に凹んだり膨らんだりする動きが見られます。

ただし、これは10倍速映像であることにご注意下さい。
体内寄生されているのか?(体内でエイリアンが暴れている?)と心配になりました。

これから脱皮前の眠に入ります。

つづく→#2:ウスムラサキイラガ(蛾)幼虫の脱皮【10倍速映像】







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