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2015/03/23

ハシボソガラスのクルミ割り行動:V投げ落とし【野鳥】



2014年11月下旬

郊外の住宅地の舗装路でハシボソガラスCorvus corone)がクルミの硬い殻を割ろうと路面に繰り返し投げ落としていました。

クルミを咥えたカラスが路上から飛び上がり、電線に着陸。
空高く飛び上がると、空中からクルミを投げ落としました。(1)

クルミの後を追ってハシボソガラスは車道に着地。
少し啄んでみるも、未だクルミは割れていないようです。
再びクルミを咥えて飛び上がり、空中から投げ落とすとカツーン♪と衝突音が聞こえました。(2)
またクルミを咥えて飛び上がり、今度は道沿いの民家の屋根に着陸。
クルミを足で押さえつけながら嘴で咥え直すと飛び立ちました。
再び空中から路上に投げ落としました。(3)
車道の真ん中に落ちたクルミを咥えて小走りに道端に移動してから飛び立ち、横の民家(車庫?)の屋根に止まりました。
ようやくクルミの殻が割れたようで、足でクルミを押さえつけながら中の実をほじくって食べているように見えます。
しかし、やや遠い上に背を向けているので肝心の採食シーンがよく見えません。
そうこうしているうちに大型トラックが通りかかり、カラスはクルミを咥えて飛び去ってしまいました。

何度観察してもこの賢い採食行動には感心します。

この映像の中だけでもクルミを3回投げ落としています。
私が通りかかる前も人知れずやっていた筈ですから、殻が割れて中身を食べられるまでに計何回の投げ落としが必要なのでしょう?
遊びの要素(楽しみ)もあるのかもしれませんが、辛抱強く繰り返し、かなりの労力を要することが想像できます。
もっと高い位置からクルミを投げ落とせば衝撃が強まり、少ない試行回数で割れるかもしれません。
しかし、そうすると今度は落ちたクルミが転がって車道から逸れたり、紛失するリスクも高まるでしょう。
クルミを投げ落とす高さの匙加減はおそらく学習の成果でしょう。
例えば巨大駐車場や空港のようにだだっ広くて地面の固い敷地が利用できるのであれば、きっとカラスも思い切り天高くからクルミを投げ落として一撃で割ろうとするのではないか?と予想してみました。



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