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2015/01/29

アオサギ(野鳥)の衰弱個体#2【夜の暗視映像】



2014年10月上旬・午後18:00頃


▼前回の記事
アオサギ(野鳥)の衰弱個体#1

夕方にもう一度溜池を訪れると、衰弱したアオサギArdea cinerea jouyi)は岸辺のほぼ同じ場所に居残ってました。

日が沈んで暗くなるのを待ってから赤外線の暗視動画を撮ってみることにしました。
背後から近づくも、満月(月齢13.9)の月明かりでこちらが丸見えでした。
水面にも満月が反射しています。
アオサギは逃げ腰で、翼を広げたりするも、飛んで逃げる元気はありません。

動画に撮りながらゆっくり近づくと、立っていたアオサギが身を屈めました。
頭は池の中央を向け、横目でこちらを見ています。
かなり近づくと警戒して立ち上がり、再び翼を広げました。
羽ばたいても飛び立つ力が無いようです。
飛ばないのは暗いからでしょうか?
しかしwikipedia「夜盲症」の項によれば、

鳥類は全て鳥目と誤解されることが多いが、ニワトリなどを除いて鳥類は暗部でも視力を持つものが多い。
したがって、もし健康な個体であれば、たとえ夜でも本当に身の危険を感じたら飛んで逃げると思います。

撮りながら更に接近すると、アオサギは落ち着かなく辺りをキョロキョロ見回し翼を広げ立ち上がりました。
小声でグヮー♪と鳴き、瞬きもしています。
(それまで周囲でガーガー♪鳴き騒いでいた声は対岸で休んでいるカルガモの群れです。)
アオサギは遂に歩き始め、池へ入水しました。
2、3歩歩くだけでも跛行し、バランスを取るために翼を広げています。
やはり脚を骨折しているようです。
アオサギの健康状態が分かったので、深追いを止めました。
するとアオサギも警戒を解いてその場で蹲りました。
白色光の照明を当てたりストロボを焚いて写真に撮るのは自重。

今回の私の撮影は少々強引すぎると眉をひそめるバードウォッチャーもいるかもしれません。
最近読んだ名著『ネオン街に眠る鳥たち:夜鳥生態学入門』に感動し、暗視カメラを手に入れたばかりということもあって、誘惑に勝てませんでした。
赤外線投光機を点灯しても十分に届かない距離だったため、どんどん近づいてしまいました。
しかしアオサギを追い込んでみて初めて、脚が折れているのでは?という診断がつきました。
午前中に見つけた時に立ち上がれなかったのは、朝霧が出るほど冷え込んだので、おそらく低体温症だったのでしょう。
私には傷ついた野鳥を捕獲したり保護するスキルもないのですけど、引き続き見守ることにします。

ちなみに、この日の月齢は13.9、月の出の時刻はPM17:03、日の入り時刻はPM17:12。
日が沈むのと入れ替わるように満月が登りました。

つづく→シリーズ#3


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