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2014/11/19

夜にミズナラの樹液をホバリング吸汁するシモフリスズメ(蛾)



2014年8月中旬

夜の雑木林で(19:02〜19:07 pm)樹液が滲むミズナラの幹の周りを大型のスズメガの仲間がぶんぶん飛び回っていました。
停空飛翔(ホバリング)しながら長い口吻を伸ばして樹液を吸っているようです。
決して幹に止まることなく羽ばたき続けています。

夜行性蛾にライトを照らすと複眼が反射して赤く光るので、居場所を突き止めるのは容易です。
しかしスズメガはライトの光を嫌って逃げ回り、飛んでいる勇姿をなかなか動画に撮らせてくれません。
一般に昆虫の色覚は赤い光が見え難いと言われています。
その性質を利用して今回は白色LEDの懐中電灯に赤い透明ビニール袋を被せて光を和らげてみました。
本当は真っ赤なセロファンを貼りたかったのですが、ありあわせのゴミ袋を使いました。



この作戦が奏功したようで、前回よりもじっくり動画に撮れました。

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試行錯誤した結果、スズメガの背面から照らせば複眼にあまり光が入らないのか、ようやく落ち着いてくれました。
しかし、背面のアングルでは長く伸ばした口吻がよく見えません。
やはり夜行性スズメガの自然な行動を記録するには赤外線の暗視カメラが必要だと改めて痛感しました。

動画に撮ったスズメガの種類を突き止めるにはどうしても採集するかストロボを焚いて写真に撮るしかありません。
ホバリング吸汁シーンの瞬間を切り取った写真が撮れるともちろん嬉しいのですけど、ストロボの強い閃光を受ける度に飛んでいたスズメガがショックで墜落するため、かなり後ろめたい気持ちになります。
墜落した地上でバタバタと激しく暴れてからすぐに復活して飛び始めるので、一時的に目が見えなくなっているのだと思います。
写真鑑定で今回の蛾はシモフリスズメPsilogramma incretum)と判明しました。



この夜は、昼間に目を付けておいた2本のミズナラの木を交互に見て回りました。
もう一本の方の樹液酒場で撮った写真には前回同様エゾシモフリスズメMeganoton analis scribae)が写っていました。
(動画を撮るにはライトの光が届かず、写真のみ。)



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