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2014/02/25

イシサワオニグモ♀(蜘蛛)の円網を霧吹きで可視化してみる



2013年9月下旬

前回の記事はこちら→「イシサワオニグモ♀(蜘蛛)の体外消化

イシサワオニグモ成体♀(Araneus ishisawai)は正常円網の左上にある隠れ家で食事を続けています。
網を可視化するために、持参した霧吹きで水滴を全体に噴霧してみました。
秋晴れで空気が乾燥している(湿度が低い)のか、糸に付着した水滴がすぐに乾いてしまいます。
そのため、可視化の効果は「まあまあ」でした。
雨上がりのクモの巣はフォトジェニックですよね。
※ 動画編集時に自動色調補正を施して網や糸を更にシャープに強調しています。
逆光になった部分は網が全く見えません。
網の背後に大きな黒い布を張り巡らそうかと考えたりもしました。

(そこまでするんだったら、採集して飼育下で観察するべきか…?)
静止画写真の場合はストロボを焚けば済む話ですけど、昼間に動画で記録するのは結構大変です。
現場に強力な照明機材を持ち込まないといけないでしょう。
おそらく前日から網を張り替えていないので、トンボを計3匹給餌した結果、網のあちこちが破けています。
どうせならきれいな状態の網に霧吹きして、美しい幾何学構造をお見せすれば良かったですね。

一方、隠れ家のクモは網の振動を感じているはずなのに霧吹きされても全く無反応で食餌に夢中です。
もしかしたら隠れ家から糸を引いて落下し慌てて逃げるかなと予想しましたが、そこまで臆病ではありませんでした。

実はもう一つ撮影したいテーマとして、造網開始を今や遅しとひたすら待っていました。
霧吹きで濡れた横糸の粘着力が落ちて使い物にならなくなり、網を張り替えてくれるかと期待したのです。(一石二鳥の狙い)
しかし、この日の観察では夕方まで待っても円網を張り替えませんでした。
観察する時間帯が悪いのかもしれません。
朝から大きな獲物(ノシメトンボ♀)を給餌したので、満腹状態のクモはわざわざ網を張り替える動機が薄れるのでしょうか。



つづく→「網に付いた枯葉を取り除くイシサワオニグモ♀(蜘蛛)

2 件のコメント:

  1. 蜘蛛の巣の標本?でいいアイディアが有ります。
    霧吹きに絵の具の白を溶かし込み、全体を吹いたところで黒い紙に巣を貼り付ける。表には透明なプラ版を貼り付けて保存する。額に入れればちょっとしたインテリアになります。蜘蛛には翌日お詫びに、獲物を貼り付けてあげます(笑)

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    1. コメントありがとうございます。
      それも楽しそうですね。
      その方法で標本を採集して集めた『クモの網―What a Wonderful Web!』という素晴らしい写真集ももっているぐらいですし、いつか私も試してみたいと思っています。

      ただ私としては動画での表現を追求したいなと考えています。
      単純な円網だったら紙に貼り付ける方法でも良いのですけど、3次元的に複雑な構造の網は2次元の投影図に次元を落とさず3Dカメラの動画で記録するのが理想だと思うのです。

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