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2013/04/08

雪山の杉林を遊動するニホンザルの群れ



2013年3月上旬

雪原を遊動する野生ニホンザル(Macaca fuscata)の大群を追ってスギの植林地まで来ました。
杉林の林床は深雪になりにくく、雪が固く締まっていることが多いため、猿も歩き易いようです。
杉林はただ通り抜けるだけで、群れは採食のため奥にある雑木林のパッチを目指しています。
スギの喬木に登っている猿を一度も見たことがありません。
杉の木はサルにとって利用価値が無いようです。

顔馴染みとなった?アルビノ(白猿)の子猿も群れと一緒に歩いて行きます。
辺りから絶え間なく猿の鳴き騒ぐ声が響きます。
子猿は私の姿を見つけると警戒し、雪を蹴立てて一目散に逃げて行きます。
母猿の背にしがみついてやり過ごす子猿もいます。

子猿の尾の上げ方で恐怖感や心理状態が読み取れるかもしれません。
『ニホンザルの生態:豪雪の白山に野生を問う』p165によれば、

アカンボウやコドモが、尾を斜め上方に上げたり、ぴんと垂直に立てたり、背中につくほどに反り返すことがある。たいては、母親や、他のオトナのサルに怒られたときだ。上げ方は、そのサルが受けた恐怖感の強さに左右されているように見てとれる。 恐怖感がそれほどでもないと、水平方向を軸に、尾をぴくぴくせわしげに上げ下げする。恐怖感が強いとぴんと立てる。

ニホンザル群れのラッセル跡@河畔林の林床

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