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2012/02/03

脱皮前の眠で微動だにするタケカレハ幼虫(蛾)



2012年1月下旬
タケカレハの飼育記録

タケカレハEuthrix albomaculata directa)幼虫を同じ容器で2頭飼っています。
11月下旬に雪道で採集して以来、既に2回脱皮しています。
興味深いことに、2頭の脱皮周期は殆ど揃っていて必ず一日ずらして脱皮します。
前回の脱皮間隔は15日間だったので、そろそろかと期待して待っていると、予定日よりも若干遅れて(19日間隔)一頭(やや体長の大きな個体a)が先に脱皮しました。
もう一頭の幼虫(個体b+瘤)が脱皮する様子を微速度撮影しようと準備開始。

一般に脱皮が近づいた幼虫は数日間食欲が全く無くなり、徘徊運動もしなくなります(眠)。
それまで気づきませんでしたが頭部をよく見ると、古い頭部の下から新しく大きな頭部のクチクラが出来つつあり、二重になっています。
古い仮面が今にもパカッと剥がれ落ちそうです。



幼虫に付きっきりで見張る訳にいかないので、出かけている間はカメラに監視記録を任せます。
カメラを三脚に固定し、2秒間隔でインターバル撮影しました。
日中6時間12分間の連続写真を素材に、400倍速の映像を作成しました。
早回しで見ると脱皮直前の眠で完全に静止していると思った幼虫が、「寝返りを打つ」という程ではないものの、時折ピクッと動いていました。
電車でうたた寝している人がよく似たような感じになりますね。
食草の縁に掴まってじっとしていても、ときどきバランスを崩しては立て直しているのだろうか。
リアルタイムでもピクッと動くのか、それともある程度時間をかけてジワジワと姿勢を立て直すのか不明です。
面白いと思うか退屈に思うかは別として、こういう地味な現象も時の流れをスピードアップしてみて初めて分かることです(微速度撮影の面目躍如)。
路上で彫像のように固まっている大道芸人さんも微速度撮影すれば揺らいでいます。

手前に写っている個体aはこの日の朝に脱皮したばかりですが、容器内でほとんど動きません。
新しいクチクラが固まるのを待っているようです。
脱皮直後は体色が全体的にかなり黄色っぽい。

脱皮が始まるまでひたすら待ちます。
昼間ではなく、もう一頭と同じく朝に脱皮するのだろうか。
(つづく→「脱皮するタケカレハ幼虫の微速度撮影」)




5 件のコメント:

  1. 貴重な映像をありがとうございます。
    脱皮した皮は、幼虫が食べたのですか?毛だらけで、食べにくいから、食べないのですか?

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    1. コメントありがとうございます。
      幼虫の脱皮殻はそのまま残されます。
      私は色んな生き物の抜け殻を集めるのを密かに趣味としているので、飼育すると脱皮の度にコレクションにします。
      蝶・蛾の幼虫の中には孵化直後に卵殻を食べる習性をもつものがいますけど、脱皮した皮を食べる例というのは私は知りません。
      基本的に草食性ですから食べても抜け殻のクチクラは消化できない気がします。

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    2. 早々にご返信いただきありがとうございます。
      実は昨夕、近所の河川敷で 脱皮直後のタテカレハの幼虫を見つけました。皮もすぐ近くにあったので、食べるのか気になり、色々調べていて、こちらのブログにきました。
      『蛾の幼虫、脱皮した皮を食べるのか』で検索すると、アゲハの幼虫や、ホソバセダカモクメやヒロバモクメキリガの幼虫は脱皮した皮を食べると書いてあり、実際に食べている映像もあったので、タテカレハの幼虫の抜け殻はトゲだらけなので食べるのか気になりました。
      脱皮の皮、コレクションいいですね♪
      どうもありがとうございました。

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    3. こんばんは。

      >アゲハの幼虫や、ホソバセダカモクメやヒロバモクメキリガの幼虫は脱皮した皮を食べると書いてあり、実際に食べている映像もあったので
      へー! 知りませんでした。
      貴重な情報提供ありがとうございました♪
      昨晩はダンゴムシぐらいしか抜け殻を食べる虫の例を思いつかなかったのです。
      ということは、芋虫毛虫の飼育中は脱皮してもすぐに抜け殻を取り上げない方が良さそうですね。
      幼虫の抜け殻コレクションは頭部の脱皮殻が特に面白いですよ。
      仮面を並べると脱皮の度に大きく立派になります。
      慣れれば頭部脱皮殻の大きさで齢数が大体分かるのかもしれません。

      私が観察したのはタケカレハの幼虫後期ですが、脱皮殻を食べる様子は一度も見たことがありません。
      (若齢幼虫の脱皮や食性は実際に見てません。)
      脱皮直後は活動性が鈍く、ほとんど眠の状態と変わりませんでした。
      数日立つとようやく食欲が戻り、食草に食いつくようになるのです。

      PS:
      その後、一頭は♀成虫が無事に羽化し、もう一匹の幼虫はヤドリバエに捕食寄生されて死にました。
      いずれブログで報告する予定です。
      地味でありふれた普通種とされる毛虫でも、飼ってみると美しく見えてきますし色々と面白いですねー。

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    4. どうもありがとうございました。
      『 お気に入りに 』に登録したので、又時々見にこさせて頂きます。
      これからも、ブログ楽しみにしています♪
      過去の動画も、ゆっくり見ていこうと思っています。

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