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2011/03/22

ネコハエトリ(蜘蛛)の求愛・交接#5:♂の精網



2007年5月中旬

一般にクモの♂成体は成熟後に精網と呼ばれる特殊な網を張り、そこに精子を染み込ませてから触肢に移し交接まで貯精します。
このネコハエトリ♂(Carrhotus xanthogramma)は交接の合間に不思議な行動を示しました。
弾切れになったのか触肢に精子を補充しているようです。
この倍率では細い吐糸を確認できないのでクモの動きから造網を推測するしかありません。
闇クモ画像掲示板にて映像を見てもらったところ、初めの腹部の動かし方は住居作りの糸の張り方と同じだそうです。
(比較対照として独居時に♂が住居網を作る様子も観察すべきでした。)
その後、精網に腹部を何度も押し付けて精子を排出し、続いておそらく向きを変え(撮影を中断してしまい記録なし)、触肢で精網をトントン叩いて精子を染込ませます。
このとき様子を見にやって来た♀を威嚇して冷たく追い払ったのは驚きました(第一脚の振り上げは求愛/威嚇で共通)。
それまで散々♀の尻を追いかけていたのに...。
この後♂は通常の求愛・交接行動に戻りました。
男心と秋の風♪ 


続編は「ネコハエトリ♀による卵嚢保護」について。

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